PowerGRES Plus

PowerGres Plus について

PowerGres Plusは、富士通とSRA OSS, Inc.が共同で開発した、PostgreSQLをベースとしたエンタープライズ向けの高性能な関係データベース管理システム（RDBMS）です。オープンソースのPostgreSQLの優れたSQLエンジンを核としつつ、富士通の商用データベース製品であるSymfoware Serverのストレージ管理エンジンを統合することで、PostgreSQLの弱点とされていたストレージ管理部分を強化し、より可用性と信頼性の高いシステム運用を可能にしています。

PowerGres Plus の特徴

PowerGres Plusは、PostgreSQLの先進的なSQL処理機能と、Symfoware Serverの高度なデータ入出力処理技術を組み合わせたハイブリッドなシステム構成となっています。ユーザーインターフェースはPostgreSQLと互換性があるため、従来のPostgreSQLの知識やスキルをそのまま活用できます。一方で、システム内部のデータ管理はSymfoware Serverのエンジンによって行われるため、商用RDBMS並みの信頼性と可用性を実現できます。

PostgreSQLは、優れたSQLエンジンを持つ一方で、ストレージ管理の実装レベルが他の商用RDBMSに比べて見劣りするという課題がありました。PowerGres Plusは、この課題を解決し、ユーザーはPostgreSQLの高い開発効率を維持しながら、より堅牢で安定したシステム運用を享受できるというメリットがあります。具体的には、データの整合性、冗長性、バックアップ、リカバリーなどの機能が大幅に強化され、大規模なシステムやミッションクリティカルなシステムでの利用に適しています。

PowerGres と PowerGres Plus の違い

PowerGres Plusは、姉妹製品であるPowerGresと、主にストレージ管理エンジン部分で差別化されています。PowerGresは、PostgreSQLのストレージ管理機能をベースとしているのに対し、PowerGres PlusはSymfoware Serverのストレージ管理エンジンを搭載することで、より高度なストレージ管理と可用性を実現しています。

PowerGres Plus の歴史

PowerGres Plusの開発は、2003年5月19日に富士通によって初めて公表されました。当時、PostgreSQL 7.3.2のSQLエンジンと、富士通の商用DBMSであるSymfoware Serverのストレージエンジンを組み合わせた新たなRDBMSの開発が発表されました。同年6月には開発者向けの評価版がリリースされ、同年9月末までには国内の主要なPostgreSQL流通業者を通じて販売が開始される予定でした。

2019年5月17日には、PowerGres Plus V10の販売が開始されました。これは、PowerGres Plusが長年にわたり、PostgreSQLと商用データベースの強みを組み合わせた製品として進化し続けていることを示しています。

関連情報

• - PostgreSQL: オープンソースの先進的なRDBMS。
• - Symfoware Server: 富士通が提供する商用RDBMS。
• - SRA OSS, Inc.: PowerGres Plusの開発・販売を手がける企業。

脚注

* この記事は、PowerGres Plusの概要を説明したものです。詳細な情報については、公式サイトをご参照ください。

外部リンク

• - 富士通 PowerGRES Plus 公式サイト
• - SRA OSS, Inc PowerGRES Plus 公式サイト

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