Princess Ghibli II

Princess Ghibli II

『Princess Ghibli II』（プリンセス・ジブリ II）は、スタジオジブリが制作した映画の主題歌を、ヘヴィメタルやメロディックデスメタルスタイルでカバーしたトリビュートアルバムです。2011年にリリースされた前作『Princess Ghibli』の続編として、音楽シーンでの注目が集まる作品となっています。このアルバムは、Overlap Recordsによって製作され、メディアファクトリーが販売を担当。海外ではCoroner Recordsからリリースされています。

このアルバムは、映画の主題歌をヘヴィメタルにアレンジするという前代未聞の試みにより、特にメロディックデスメタルジャンルを愛するファンから高い評価を受けました。参加アーティストには、特にイタリアのバンドが多く、前作よりも増えたバンドがそれぞれのカバーを提供しています。特徴的なのは、多くのボーカリストが日本語圏外出身でありながらも、原曲の歌詞には忠実で、英訳されたバージョンは存在しない点です。これは、リスナーにとっても非常に新鮮で、オリジナルの感情をそのままに伝えています。

プロデューサー兼レコーディングエンジニアには、前作と同じくディサルモニア・ムンディのエットレ・リゴッティが起用されており、彼の独特な音楽理解がアルバムのクオリティを高めています。

収録曲リストと解説

本アルバムには、多岐にわたる楽曲が収められています。それぞれの曲は、独自のヘヴィメタルスタイルで再解釈され、オリジナルの魅力を新たな形で表現しています。

1. Toki No Uta (時の歌)
歌：クラウディオ・ラヴィナール、Sophia Aslanidou
編曲・演奏：ディサルモニア・ムンディ
- ゲド戦記の主題歌。オリジナルの歌手は手嶌葵で、メロディーは非常に美しい。

2. Ruuju No Dengon (ルージュの伝言)
歌：クラウディオ・ラヴィナール、Yoko Hallelujah
編曲・演奏：ザ・ストランデッド
- 『魔女の宅急便』のオープニングテーマをヘヴィメタルアレンジした曲。

3. Kaze No Tani No Nausicaa (風の谷のナウシカ)
歌：Dalay Tarda、Sophia Aslanidou
編曲・演奏：ライズ・トゥ・フォール
- ナウシカの象徴的なテーマ曲で、オリジナルの安田成美による情感が再現されています。

4. Sayonara No Natsu (さよならの夏)
歌：クラウディオ・ラヴィナール、Sophia Aslanidou
編曲・演奏：ディサルモニア・ムンディ
- コクリコ坂からの主題歌、曲調がメタルアレンジで見事に変化。

5. Sekai No Yakusoku (世界の約束)
歌：Lorenzo Carrera、Erik Castello、Yoko Hallelujah
編曲・演奏：Living Corpse
- 『ハウルの動く城』のテーマ曲、深みのあるサウンドが特徴。

6. Ai Wa Hana Kimi Wa Sonotane (愛は花、君はその種子)
歌：エットレ・リゴッティ、Sophia Aslanidou
編曲・演奏：BLOOD STAIN CHILD
- おもひでぽろぽろの主題歌を重厚なサウンドで味わうことができる。

7. On Your Mark
歌：クラウディオ・ラヴィナール、エットレ・リゴッティ、Yoko Hallelujah
編曲・演奏：ディサルモニア・ムンディ
- CHAGE and ASKAの名曲を重厚にアレンジ。

8. Umi No Mieru Machi (海の見える街)
編曲・演奏：ザ・ストランデッド
- ジブリ作品の挿入曲が新たなアプローチで語りかける。

9. Umi No Okaasan (海のおかあさん)
歌：Lorenzo Carrera、Erik Castello、Yoko Hallelujah
編曲・演奏：Living Corpse
- 崖の上のポニョの主題歌をヘヴィに仕上げた。

10. The Merry-Go-Around Of Life (人生のメリーゴーランド)
編曲・演奏：ネロアルジェント
- 繊細なメロディが力強く響く。

11. Gake No Ue No Ponyo - Remix (崖の上のポニョ)
歌：パオロ・コラヴォルベ、Yoko Hallelujah
編曲・演奏：デストレイジ
- ポニョの名曲を現代風にリミックス。

12. Tonari No Totoro - Remix (となりのトトロ)
歌：クラウディオ・ラヴィナール、エットレ・リゴッティ、Sophia Aslanidou
編曲・演奏：ディサルモニア・ムンディ
- トトロのエンディングテーマを新たなスタイルで楽しめる。

各トラックには、様々なアーティストが参加しており、アルバム全体として見ても非常に豊かな音楽体験を提供しています。特に、重厚なサウンドとオリジナル曲の感情が融合し、聴く人に強い印象を与えます。ファンや新しいリスナーにとっても、スタジオジブリの名曲が新たな生命を得る素晴らしい作品となっています。

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