PyGTK

PyGTKは、PythonでGUIアプリケーションを開発するためのライブラリです。クロスプラットフォームに対応しており、Windows、macOS、Linuxなど、様々な環境で動作するアプリケーションを作成できます。PyGTKは、自由ソフトウェアとしてLGPLライセンスの下で配布されており、誰でも無料で利用できます。

PyGTKは、C言語で開発されたGUIツールキットであるGTKのPythonラッパーとして機能します。他のGUIライブラリであるPyQtやPySideがQtのラッパーであり、wxPythonがwxWidgetsのラッパーであるのと同様の関係です。

PyGTKの開発は、GNOMEの開発者であるジェームズ・ヘンストリッジによって開始されました。現在は、6人の主要な開発者によってメンテナンスされており、多くの協力者がパッチやバグレポートを提供しています。PyGTKは、OLPC(One Laptop per Child)プロジェクトにおいて、アプリケーションの実行環境として採用されています。

PyGTKの開発者やコミュニティメンバーは、irc.gnome.orgのIRCチャンネルで交流しています。そこで情報交換やサポートを得ることができます。

近年、PyGTKはGTKのバージョン3への移行を段階的に廃止し、PyGObjectという新しいライブラリに置き換えられつつあります。PyGObjectは、Pythonだけでなく他の言語でもGObjectを利用するためのバインディングであり、GTKとバインディング間の更新の遅延を解消し、開発者のメンテナンスの負担を軽減することを目的としています。

Hello World

以下はPyGTKを用いた簡単な「Hello World」プログラムの例です。

python
import gtk

window = gtk.Window(gtk.WINDOW_TOPLEVEL)
window.set_title("Hello World")
window.connect("destroy", gtk.main_quit)

label = gtk.Label("Hello World!")
window.add(label)

window.show_all()
gtk.main()


このコードは、ウィンドウを表示し、その中に「Hello World!」と表示するラベルを追加します。

PyGTKを用いたソフトウェア

PyGTKは、数多くのアプリケーションで利用されています。例えば、GNOMEデスクトップ環境の多くのアプリケーションはPyGTKを使って開発されています。

関連項目

Tkinter
PyQt (QtフレームワークのPythonラッパー)
PySide (QtフレームワークのPythonラッパー)
wxPython (wxウィジェットのPythonラッパー)

脚注

外部リンク

PyGTK Homepage
PyGTK FAQ
PyGTK Tutorial
PyGTK Notebook A Journey Through Python Gnome Technologies by Peter Gill
PyGTK at Python wiki
GObject'>PyGObject Homepage

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