QIX

QIX（クイックス）

『QIX』は、タイトーが1981年にリリースした陣取りゲームで、アーケードゲームとして登場しました。元々はタイトーアメリカが開発し、現地の人気を背景に日本にも導入されることが決定。その際のキャッチコピーは「全米人気No.1」で、多くのプレイヤーを惹きつけました。このゲームの名前は、開発者ランディ・ファイファーのナンバープレート「JUS4QIX」から名付けられています。英語での読み方は「キックス」であり、当初の発音も話題になりました。

ゲーム内容とシステム

プレイヤーは、四角で構成されたフィールド内で自分のマーカーを動かし、QIXと呼ばれる線状の敵に触れないように区画を形成していきます。フィールド内にラインを引き、一定の面積を占有すると、QIXは消滅し次のステージに移行可能です。最初のステージでは75%の占有率が要求され、成功すれば新たな挑戦が待っています。

QIX自体はフィールドの大きさによってサイズが変化し、エリアを形成することでさらに狭い空間に追い込むことが可能です。得点は、作成したエリアのサイズと、指定された占有率を上回った部分から得られます。同時に2匹のQIXを分断することで、クリア時の得点倍率が最大9倍に跳ね上がる機会もありますが、一度でも失敗すると倍率は1倍に戻ってしまいます。

ゲームの敵

さらに、ゲームを進める中で「スパークス」という敵がフィールドの外周を移動し、時間経過と共にプレイヤーに接触を試みます。通常、これらの敵はラインの外側しか通らないものの、一定数出現してしまうと、プレイヤーが引いているラインにまで侵入してきます。加えて、ライン引きを中断していると「ヒューズ」が出現し、自機を追いかけます。ヒューズはラインが引かれている間は静止しますが、ラインを引くのを辞めると追ってくるため、プレイヤーは常に警戒しながら進行する必要があります。

ラインとエリア

ゲーム中、マーカーがラインボタンを押しながらフィールド内にレバーを倒すことでラインを引き、外側で結ぶことによってエリアを形成します。エリアはQIXがいない部分に作られますが、ラインボタンの速度を選ぶことで戦略的にエリア形成を行えるのが本作の魅力です。また、完成したエリアは色で表現され、高速で囲んだ方が得点が高いので、プレイヤーはそこでの選択が勝利のカギになります。

ゲームのミス条件

プレイヤーはラインを引いている最中にQIXやスパークスに触れる、あるいはヒューズに追いつかれることでミスとなります。特に、QIXによる接触はゲームオーバーを引き起こすため、慎重に動く必要があります。

他のプラットフォーム

このゲームはアーケード版以外に、ゲームボーイ版、FM-7版、PlayStation版など多岐にわたるプラットフォームでもリリースされました。それぞれのバージョンには異なる特徴や評価があり、特にゲームボーイ版ではマリオやルイージが登場するパフォーマンスが話題になりました。また、ゲームボーイ版に際して制作されたテレビCMはそのユニークな内容で注目を浴びました。

影響と後継

『QIX』はその後も多くの続編や影響を与えてきました。1982年に続編『Qix II - Tournament』が登場し、さらなる進化を遂げました。また、ゲーム業界へ与えた影響は計り知れず、脱衣要素を取り入れたゲーム作品なども続々と生まれました。特に、カネコの『ギャルズパニック』などは、本作のルールを基にしながら新たなスタイルを確立しました。

このように『QIX』は、登場以来、数多くの作品に影響を与え、時代を超えて愛されるゲームとなっています。

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