RDI ストライカー12

RDI ストライカー12（RDI Striker 12）

RDIストライカー12は、回転式の弾倉を搭載した散弾銃で、12ゲージの弾薬を使用します。この銃は特に暴動鎮圧を目的に設計されており、一般には「ストリートスイーパー」とも呼ばれています。1980年代初頭に、ローデシア出身の設計士ヒルトン・ウォーカーによって開発され、その後南アフリカに移住したウォーカーは、この銃の設計を世界中に広めました。

開発と改良

初期のデザインは、その回転式弾倉が予想以上に大きく、発射準備に時間がかかるという欠点を抱えていました。弾薬が一発ずつ装填されるため、スプリングをあらかじめ巻き上げる作業も必要でした。このため、使用にあたっては手間がかかり、実用性が低下していました。

ウォーカーは1980年代後半に新しい設計に取り組み、弾倉の回転機構を外し、自動排莢機構を追加しました。この改良により、新たに誕生した散弾銃は「プロテクタ」という名称で販売され、装填のしやすさと信頼性が向上しました。

設計の特長

ストライカー12の特徴は、回転式の弾倉です。この構造は回転式拳銃に類似し、ダブルアクショントリガーを採用していますが、他の拳銃と比べてかなり大きく重い弾倉を使用しています。弾倉の回転はぜんまい式スプリングによるものでしたが、装填速度が遅く実用的ではないことが後に判明しました。現在のモデルでは、弾倉の回転に関する構造が改良され、コッキング・レバーが右側に設置されています。

新しいデザインでは、従来のスプリング機構は撤廃され、自動的に弾倉が回転する仕組みに変更されました。この革新により、12発の装弾数と短い全長を持つストライカー12は、散弾銃の中でも特に使いやすい武器となっています。

派生型

ストライカー12にはいくつかの派生型があります。最初の設計型である「アームセル・ストライカー」は、発射の前にドラムマガジンのスプリングを巻く必要がありました。その後の「アームセル・プロテクタ」はこのスプリングを巻く必要がなくなり、射撃準備の時間が短縮され、信頼性も格段に向上しました。また、ストックを省いた短縮型である「アームセル・プロテクタ・ブルドッグ」は、特に建物に突入する際や、車内での使用に適しています。

さらに、「センチネルアームズ・ストライカー12」は、アメリカ市場向けに製造され、独自の改良が加えられたモデルです。コブレイ社が制作した「コブレイ/SWD ストリートスイーパー」はオリジナルのストライカーのクローンで、古典的なデザインに基づいています。コブレイはまた、大型回転拳銃のような形状を持つ「コブレイ/SWD レディース・ホーム・コンパニオン」を製造しており、異なる弾薬バリエーションが用意されています。

採用国・団体

RDIストライカー12は、イスラエル国防軍でも用いられ、暴動鎮圧活動に役立っています。また、南アフリカ陸軍など、他の軍事団体においても使用されています。ストライカー12は、その特異なデザインと機能性から、多くの国や団体で支持を受けています。

まとめ

RDIストライカー12は、効率的な使用を追求した暴動鎮圧用の散弾銃です。今でも進化を続けており、各国の軍隊や警察組織で重要な役割を果たしています。

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