弾倉

弾倉について

弾倉（だんそう、英: Magazine）は、火器の弾薬を装填しておくための部品で、発射の際には次弾を供給する役割を担っています。英語表記の「Magazine」は、発音をそのまま借用した言葉でもあります。弾倉の重要性は火器の運用において欠かせないもので、その種類や機能について知識を深めることは、銃器愛好者や業界関係者にとって非常に重要です。

概要

弾倉は、銃砲に弾薬を最初に装填する際や、発射が完了した後に新たな弾薬を供給するために働きます。調整方式は、大きく分けて外付けの脱着式と、銃に内蔵された固定式の二種類があります。脱着式は自動拳[[銃]]や短機関[[銃]]、自動小[[銃]]、軽機関[[銃]]で一般的に使われ、逆にボルトアクション式の銃器においては固定式の弾倉が多く見られます。近年では、改良やデザインの変更により、これら二つの形式の間でいくつかの変種や特殊形式が誕生しています。

英語圏では、「クリップ（Clip）」と「マガジン（Magazine）」が混同されることがあります。厳密には、クリップは弾薬や装填補助具を指し、マガジンは弾薬を保持する部分を示します。この定義に関する混乱は、国や軍組織によって異なるため、十分な理解を必要とします。例えば、イギリス軍の説明書においては、クリップを弾薬補助器具として定義し、マガジンを弾薬を保持する部品として区別しています。

歴史

弾倉の黎明期は1878年にさかのぼります。ウィスコンシン州ミルウォーキーにて、時計職人であり銃器製造の専業でもあったジェームズ・パリス・リーが、ボルトアクションライフル用の5発入り脱着式箱型弾倉の特許を取得しました。翌年、老舗銃器メーカーであるレミントン社がリーと契約し、新型の弾倉を備えた銃の開発をスタートしますが、経営危機により商業的には成功しませんでした。その後リーはイギリスに移住し、王立小[[火器]]工廠との契約にこぎつけ、「リー・エンフィールド銃」が開発されることになります。この銃は大ヒットし、イギリス軍の主力となりました。

バリエーション

ボックスマガジン

もっとも一般的な型式で、箱型のケースに弾薬が並べられています。これには底部に設置されたバネと送り板があり、弾薬が装填されます。この形式は製造が容易で、費用も抑えられるため広く使用され、特にライフル弾では装弾数が多くなると湾曲したバナナ型になることが珍しくありません。

ダブルカラム / シングルカラム

弾倉には、単列式（シングルカラム）と複列式（ダブルカラム）があります。シングルカラム弾倉は、弾薬が一列で並ぶため、装填数に制約がありますが、ダブルカラム弾倉は交互に配置することで装填数を増やしています。しかし、取り扱いの容易さからシングルカラムが選ばれる場合も多く、例として日本の自衛隊の拳[[銃]]が挙げられます。

ドラムマガジンとパンマガジン

ドラムマガジンは、通常のマガジンと異なり、円筒形で多くの弾薬を収納できますが、その重さやコストが問題となることが多く、近代ではあまり使用されません。一方、パンマガジンは、ルイス軽機関[[銃]]などで見られ、特徴的な形状をしています。

ヘリカルマガジンとチューブマガジン

近年の武器では、ヘリカルマガジンと呼ばれる新しい形態も登場しています。内部に螺旋状の溝を持ちますが、その複雑な構造やサイズの都合で依然として一般的ではありません。さらに、チューブマガジンは散弾銃で広く使われている形式で、FIXEDと思わせるが特定のデザイン機能を持ちます。

結論

弾倉は火器の運用において欠かせない部品で、多様な形式や構造があります。それぞれの特性は銃の使用方法や目的に応じて進化してきたもので、今後も新たな技術革新が期待されます。

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