B'zの52作目の
シングル「RED」は、2015年6月10日に
VERMILLION RECORDSから発売されました。これは前作『有頂天』からおよそ5か月ぶりにリリースされた
シングルで、
シングルの収録曲は「RED」だけで構成されています。これは、
B'zの
シングルとしては20th
シングル『Real Thing Shakes』以来、19年ぶりの形式です。
「RED」は通常盤、初回限定盤、赤盤の3形態でリリースされました。通常盤はCDのみのセットです。一方、初回限定盤はCDに加え、
DVDが付属しており、ライブツアー『
B'z LIVE-GYM 2015 -EPIC NIGHT-』からの映像や、「RED」のミュージックビデオが収録されています。赤盤は特別仕様のケースにオリジナル
リストバンドが封入されており、さらに100枚限定でサイン入りCDも用意されていました。
チャート成績
シングル「RED」は発売初週で15.7万枚を売り上げ、
オリコン週間
シングルランキングでは初登場1位を獲得しました。また、
オリコンの集計によると、最終的に182,262枚を売上げ、6月度の月間チャートでも1位を記録しました。この成果は、2011年の『
Don't Wanna Lie』以来の
シングルでの月間1位となります。特に、2015年のシーズンにおいて、バンドアーティストによる唯一の月間チャート1位となり、注目を集めました。
楽曲解説
「RED」は、広島東洋カープに復帰した
黒田博樹投手の登場曲として特別に制作されました。
B'zが特定のアスリートのために曲を制作したのは、これが初めての試みです。制作の起因は、2015年2月に
ロサンゼルスで松本と黒田が食事を共にしたことに遡ります。黒田から直接、登場曲の依頼を受けた松本は、その依頼を快諾し、短い期間の中で楽曲を仕上げました。
楽曲は
バンジョーの
リフから始まり、アメリカから帰ってきたサムライのイメージを反映しています。歌詞は黒田選手の誇り高い姿勢を象徴しており、サビ部分には「(R)楽はしない (E)偉ぶらない (D)誰のせいにもしない」という折句が用いられています。これにより、聴き手も自らを投影できるような普遍的なメッセージが込められています。
稲葉は、黒田選手の見えない葛藤を考慮して歌詞を作成したと語り、松本も「士気の上がる楽曲」を提供することに重きを置きました。黒田選手は、この楽曲を聞いて感謝の意を示し、良いピッチングで恩返しをしたいと述べました。
初回限定盤には「RED」のミュージックビデオが収録され、スカパーでのプロ野球交流戦や日本テレビ系『スッキリ!!』のエンディングテーマとしても使用されました。
このように、
B'zの「RED」はただの
シングルではなく、特定のアスリートへの敬意や思いが込められた特別な楽曲として、多くのファンに愛されています。