REFLECTION (Mr.Childrenのアルバム)

Mr.Childrenの18枚目のオリジナルアルバム『REFLECTION』：多様な音楽性を凝縮した大作

2015年6月4日、日本の国民的バンド・Mr.Childrenの18枚目のオリジナルアルバム『REFLECTION』が、3つの形態でリリースされました。

3形態でのリリースと収録内容

まず、通常盤である『Drip』はCD1枚に14曲が収録されています。一方、初回限定盤の『Drip』は、14曲入りのCDに加え、ミュージックビデオなどを収録したDVDが付属しています。そして、完全限定生産盤である『Naked』は、全23曲というMr.Children史上最多の楽曲数を誇り、MP3とハイレゾ音源の両方が収録されたUSB、初回限定盤『Drip』、ライナーノーツ、写真集、そして期間限定でデモ音源試聴用のQRコードを同梱した豪華なBOX仕様となっています。さらに、『Drip』の通常盤と初回限定盤には、アルバム未収録曲9曲のダウンロードコードが封入されており、購入者限定で、ライブツアー『Mr.Children Stadium Tour 2015 未完』の先行予約案内も同封されていました。

アルバム制作：長期に渡る制作期間とバンドの変革

前作『(an imitation) blood orange』から約2年7ヶ月ぶりのリリースとなる本作は、2013年1月ごろから制作が始まりました。制作期間中には、アリーナツアー、そして桜井和寿によるソロプロジェクト「ウカスカジー」の活動と並行して進められました。2013年10月15日からは、長年のプロデューサーである小林武史氏と共に制作に取り組みましたが、制作体制の見直しを経て、2014年春には小林氏の離脱という大きな変化がありました。アルバムレコーディングは、2015年2月までという長期に渡り行われました。

23曲という収録数の理由：Mr.Childrenの多面性を提示

『Naked』に収録された全23曲という楽曲数は、Mr.Childrenのオリジナルアルバムとしては最多を記録しています。桜井和寿は、この大量の楽曲収録について、「いつ歌えなくなるかわからないという気持ちから、多くの楽曲を世に出したい」という思いと、「若い世代から年配世代まで幅広いファン層を持つMr.Childrenにおいて、どの世代にも響く楽曲を届けるのが難しい」という難しさから、自身が考える「Mr.Childrenのすべて」を提示したいという思いがあったことを語っています。

そのため、従来のようにアルバム全体を統一したコンセプトでまとめるのではなく、ライブのような多彩な楽曲群が詰め込まれた作品となっています。『Drip』と『Naked』という2つの形態でリリースされたことについても、桜井は「ニーズに応えたいという気持ち」が強かったとコメントしています。『Drip』は幅広いリスナーへの訴求を、そして『Naked』はコアなファン層への満足度を高めるという狙いが込められています。

セルフプロデュース作品と楽曲解説

『REFLECTION』では、Mr.Childrenのメジャーデビュー以来初めて、セルフプロデュース作品が多数収録されています。全23曲中6曲は小林武史氏との共同プロデュースですが、残りの楽曲はメンバー自身の手で制作されました。長年、プロデュースとアレンジはほぼ同義語として使われてきましたが、本作以降は明確に区別されるようになりました。また、収録曲の中には、CMソングやアニメ映画主題歌、そしてテレビ番組のテーマソングなどが含まれています。それぞれの楽曲には、制作秘話や楽曲に込められた想いが込められています。

プロモーションとチャート成績

『REFLECTION』は、ライブツアー『Mr.Children TOUR 2015 REFLECTION』の最終日に発売され、発売直前には主要都市の駅に試聴イヤホンジャックを設置するなど、大々的なプロモーション活動が行われました。

発売初週は約35.5万枚を売り上げ、オリコンチャートで初登場1位を獲得。アルバムの総売上は3000万枚を突破しました。Billboard JAPANのチャートでも上位にランクインし、2015年のオリコン年間アルバムランキングでは6位という好成績を収めました。

『REFLECTION』は、Mr.Childrenの音楽的探求と、その幅広い魅力を凝縮した、まさに集大成ともいえる作品です。数々のヒット曲、そして深みのある楽曲群は、長く聴き継がれるであろう名盤として、日本の音楽史に刻まれました。

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