ROMANESQUE (アルバム)

BUCK-TICKのミニ・アルバム『ROMANESQUE』

日本のロックバンドBUCK-TICKの初のミニ・アルバム『ROMANESQUE』は、1988年3月21日にビクター音楽産業のInvitationレーベルからリリースされました。このアルバムは、前作『SEXUAL×××××!』からわずか4か月後の登場であり、メンバーの櫻井敦司と今井寿が作詞を手掛け、全楽曲の作曲は今井が担当しました。また、本作はBUCK-TICKのセルフ・プロデュースによるものです。

『ROMANESQUE』は、1枚目のアルバム『HURRY UP MODE』に収録されていた同名の曲のニューバージョンをフィーチャーした4曲入りの作品です。タイトル曲に加え、ライブでは未発表だった「AUTOMATIC BLUE」、さらに新曲が収められています。この作品は長らく再リリースされることがなかったものの、2019年にはサブスクリプションサービスにて全曲が配信されることになりました。オリコンチャートでは最高20位を記録し、合計13回の登場を果たしました。

音楽と制作の背景

本ミニ・アルバムは、メンバーが「ライブでは聴くことのできない、アルバムならではのサウンド」を目指して制作されました。特にCD盤には、メンバー自身によるリミックス「ROMANESQUE (SENSUAL PLEASURES MIX)」が収録されています。このアルバムは「4トラック・アルバム」と呼ばれることもあり、初期の音源にもかかわらず、若者たちの逞しいエネルギーが感じられるスリリングな作品として評価されています。

リリースと再発の歴史

本作は1988年3月21日に12インチEP、カセット、CDの3形態でリリースされました。12インチEPには特別なピクチャーレコードが含まれ、CD盤にはボーナストラックも収録されています。興味深いことに、このアルバムは1988年以降、長い間再リリースや配信がされていなかったため、一時的に入手困難な状態が続いていました。しかし、2017年のファン投票により、アルバム未収録の曲が選ばれ、2019年に全曲がリマスタリングされ、デジタル配信が実現しました。

ツアーとライブ活動

また、1988年には新宿ロフトにてシークレット・ギグが行われ、メンバーはバンド名を「BLUCK-TLICK」に変更し、久々のライブに臨みました。この時の公演ではデビュー前に演奏していた曲やインストゥルメンタル曲が披露されました。更に、同年には「東北ロックサーキット」と題した全国ツアーが行われ、新たにデビューしたバンドを前座として迎え活動を行ないました。

チャートと発展

『ROMANESQUE』は、オリコンチャートで最高20位を獲得し、ロックバンドBUCK-TICKの存在感を示しました。メンバーの成長と並行して、次作『SEVENTH HEAVEN』の制作にも寄与したこのアルバムは、彼らのロックキャリアにおける重要な一歩となったのです。

このように、『ROMANESQUE』はBUCK-TICKの初期のエネルギーと創造力が詰まった作品であり、今でも多くのファンに支持されています。

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