RPGamer

『RPGamer』概要

『RPGamer』は、2003年3月から2006年9月まで発行されていたテーブルトークRPG（TRPG）の専門雑誌です。国際通信社が手掛けたこの季刊誌は、毎年3月、6月、9月、12月の年4回発行されていました。定価は3150円と高めですが、各号には興味深いゲームが付録として付いてくるのが特徴でした。

この雑誌は、主に30代以上のベテランTRPGユーザーを対象としており、創刊号の序文でもそのことが明言されています。そのため、入門者向けの記事はほとんど見られず、むしろコアな内容や重厚な特集が中心です。また、毎号特定のテーマに基づいた特集が設けられ、『RPGマガジン』を彷彿とさせる内容になっていました。

後期においては特にd20システムに焦点が当てられ、海外製品やオリジナルシナリオの紹介も多く行われています。『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ』の読者を新たにターゲットにしたことでも、新しい読者層を獲得することに成功しました。このような背景には、同じく国際通信社が発行していたウォー・シミュレーションゲーム誌『コマンドマガジン日本版』の影響が垣間見えます。そのため『RPGamer』は高額であっても毎号ゲームを付録としてつけるスタイルが確立されました。

サポートされたゲームシステム

『RPGamer』では様々なTRPGシステムが紹介され、サポートを行ってきました。代表的なサポートゲームシステムには、以下のようなものがあります。これにより、多様なエンターテイメントを提供し、読者のニーズに応える工夫が施されていました。

• - Aの魔法陣
• - キャッスル・ファルケンシュタイン
• - トラベラー
• - ナイトメアハンター＝ディープ
• - d20ファイティングファンタジー
• - モンスターメーカーRPGレジェンド
• - ルール・ザ・ワールド：ワイルド7
• - カットスロート・プラネット

付録ゲームのリスト

付録ゲームは毎号の特集記事のテーマに合わせて選ばれ、捕らえ方によってはTRPG専門雑誌でありながらボードゲームが主となっていたこともあります。以下は実際に付録として提供されたタイトルの一部です。

• - Vol.1: アステロイド - GDW社の宇宙探検ボードゲームの復刻
• - Vol.2: デスメイズ - SPI社のダンジョン探索ゲーム復刻
• - Vol.3: SOAP - WingnutGames社のソープオペラRPGの翻訳
• - Vol.4: バーバリアン･キングス - SPI社のボードゲーム復刻
• - Vol.9: ダークネビュラ - GDW社の星間戦争シミュレーションゲーム復刻
• - Vol.10: ファイティング・ダンジョン - オリジナル新作ボードゲーム
• - Vol.12: 芝居遊戯・水戸黄門 - テレビ時代劇を題材にしたゲーム

このように『RPGamer』は、専門性の高い内容とともに付録によってより多様な遊び方を提供し、TRPGの魅力を広げ続けました。2006年の休刊後も、その記事内容は2007年に創刊された『季刊R・P・G』に引き継がれる形となり、TRPG愛好者のコミュニティへの貢献は評価されています。

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