RTBF

RTBF（ラジオ&テレビ・ベルギー・フランス語放送）は、ベルギーのフランス語共同体における公共放送局です。首都ブリュッセルとワロン地域を主な対象とし、北部フランデレン地域ではVRTがフラマン語放送を行っています。

歴史

1930年、ベルギー国営放送研究所（INR/NIR）として発足。フランス語とオランダ語で独立した運営を行っていました。第二次世界大戦中にはナチス・ドイツに接収され、ラジオ・ブリュッセルに改称。一方、ロンドンに逃れた職員はラジオ・ベルギーとしてBBCから放送を続けました。終戦後、INRとNIRは放送を再開し、1950年にはEBU欧州放送連合の設立に参加しました。

1960年にはINRとNIRが合併し、ラジオ&テレビ・ベルギー（RTB/BRT）となりました。1977年、ベルギーの連邦制移行に伴い、フランス語放送のRTBFと第2チャンネルRTbisが独立。RTBはオランダ語放送専門局となりました。1984年にはフランスなどの放送局と共にフランス語国際放送テヴェサンクモンドを設立。2023年には、公共放送として初めて化石燃料産業の広告を禁止しました。

運営放送

ラジオでは、総合のLa Première、ローカル情報のVivaCité、クラシック音楽のMusiq'3、ポピュラー音楽のClassic 21、若者向けのPure FM、アフリカ向けのRTBF Internationalなどを展開しています。ウェブ・ラジオも利用可能です。

テレビでは、La Une、La Deux、La Troisの地上波チャンネルのほか、Arte Belgique、RTBF Sat（衛星放送）があります。

架空ニュース騒動

2006年、RTBFは「フランデレンがベルギーから独立を宣言した」という架空ニュースを放送し、大きな騒動となりました。ベルギーの地域対立という問題を背景にしたものでしたが、放送後には問い合わせが殺到し、ウェブサイトが繋がりにくくなるなどの影響が出ました。RTBFは「議論のために放送した」と説明しています。

RTBFは、ベルギーのフランス語圏における重要な情報源であり、文化的な拠点としての役割を担っています。ラジオ、テレビ、インターネットを通じて、多様な番組を提供し、視聴者のニーズに応えています。また、公共放送としての責任を果たすため、社会的な問題にも積極的に取り組んでいます。

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