RYDEEN 79/07

『RYDEEN 79/07』の概要と背景

『RYDEEN 79/07』は、日本の電子音楽グループであるイエロー・マジック・オーケストラ（YMO）が2007年にリリースしたシングルであり、彼らの名曲『ライディーン』のセルフカバーとなっています。この楽曲は、1979年に初めて発表されたオリジナルに新たな解釈を加え、現代の視点で再構築されたものです。

リリースとCM

このシングルは、2007年2月3日からキリンビールの「キリン ラガービール&クラシックラガー」のテレビCMで使用されることにより注目を集めました。実は、これはYMOにとって初のインターネット配信曲でもあり、CMのためにメンバーが再結成し、自らテレビにも出演しました。この時のYMOは、ファンにとっては新たな感動の瞬間であり、過去の曲を再び味わえる機会となりました。

録音の背景

2006年の初め、キリンビールはYMOのメンバーである細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏にCM出演を依頼します。ここから彼らの間で2か月間にわたりスケジュール調整やCMコンセプトについての議論が重ねられました。最終的に、CMで使う楽曲にはYMOの代表曲『ライディーン』が選ばれました。

その後、2006年10月からメンバー間で録音の準備や段取りについてメールで意見交換が行われ、その後音響ハウスでレコーディングが開始されました。このプロジェクトでは、初めてプリプロダクションを採用し、高橋が基礎的なトラックを作成し、続いて細野がギターを加えました。坂本は当時ツアー中であったため、プリプロダクションに参加することはできませんでした。

2006年11月にレコーディングが本格的に行われ、初日は坂本の作業に重点が置かれ、高橋のドラム録音が進められました。最終日には、坂本とエンジニアの飯尾芳史によってミックスが完成し、楽曲は撮影の前日に仕上げられました。このミックスを細野と高橋が最初に確認したのは、CM撮影当日の楽屋でのことでした。

21世紀のYMOとその影響

21世紀に入り、YMOメンバーの活動が活発になってきました。細野と高橋はユニット「SKETCH SHOW」を結成し、坂本とも共演があり、音楽アルバムの制作を行うなど、互いの音楽活動を支え合いました。CMや新曲のリリースに伴い、YMOは活発にライブ活動も再開し、2007年には神奈川のパシフィコ横浜でチャリティライブを行い、そこで「RYDEEN 79/07」を初披露しました。

また、2007年7月7日には「LIVE EARTH」と題した大規模チャリティイベントにも出演し、観客に強い印象を与えました。YMOは今後のライブで『ライディーン』を演奏する際、オリジナルに加え「RYDEEN 79/07」も取り入れるなど、新たな形で作品が受け継がれています。

収録曲

• - RYDEEN 79/07

作曲：高橋幸宏
編曲：YMO（細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏）

このシングルは、YMOの音楽的遺産を今に伝え、世代を超えて多くのリスナーに親しまれる作品となっています。

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