Radiance/地に還る 〜on the earth〜

radiance／地に還る 〜on the Earth〜

このシングルは、シンガーソングライターであるKOTOKOのメジャーサードシングルであると同時に、後にI'veサウンドを代表する歌い手となる川田まみのメジャーデビューシングルとして、2005年2月23日にジェネオンエンタテインメントよりリリースされました。

概要

アニメーション作品の主題歌として制作された本シングルは、通常盤と初回限定盤の2形態で発売されました。特に初回限定盤には、収録曲のプロモーションビデオを収録した特典DVDが封入されており、ファンにとって魅力的な仕様となっていました。また、通常盤と初回限定盤ではそれぞれ異なるジャケットデザインが採用され、両形態を集めたくなるような工夫が凝らされていました。

表題曲は、川田まみが歌う「radiance」と、KOTOKOが歌う「地に還る 〜on the Earth〜」の2曲。両曲とも、2005年に放送されたテレビアニメ『スターシップ・オペレーターズ』のテーマソングとして起用され、作品の世界観を音楽面から支える重要な役割を担いました。

収録曲詳細

シングルには以下の楽曲が収録されています。

radiance [4:19]
歌唱：川田まみ
作詞：KOTOKO、川田まみ
作曲・編曲：中沢伴行
テレビ東京系列テレビアニメ『スターシップ・オペレーターズ』オープニングテーマ

地に還る 〜on the Earth〜 [5:43]
歌唱：KOTOKO
作詞・作曲：KOTOKO
編曲：嶋田陽一（SORMA No.1）
テレビ東京系列テレビアニメ『スターシップ・オペレーターズ』エンディングテーマ

radiance（オリジナルカラオケ）
地に還る 〜on the Earth〜（オリジナルカラオケ）
* radiance（インストゥルメンタル）

「radiance」は、アニメのオープニングを飾るにふさわしい、疾走感あふれるサウンドと川田まみの伸びやかな歌声が印象的な楽曲です。一方、「地に還る 〜on the Earth〜」は、アニメのエンディングを優しく締めくくるような、心に染み入るメロディとKOTOKOの表現力豊かなボーカルが特徴です。

「地に還る 〜on the Earth〜」に込められたメッセージ

「地に還る 〜on the Earth〜」は、このシングルのために新たにアレンジされたバージョンであり、その原曲は、KOTOKOが2004年のライブツアーで販売されたパンフレットに付属するCDに収録されていた「地に還る」という楽曲（編曲：中沢伴行）です。原曲の作詞・作曲はKOTOKO自身が手掛けており、そこには彼女の非常に個人的かつ普遍的なメッセージが込められています。

KOTOKOはこの楽曲に、アメリカ同時多発テロ事件のような未曽有の悲劇や、世界各地で今なお続く戦争や紛争がもたらす悲しみといった現実から目を背けず、その痛みを決して忘れてほしくない、という切実な願いを託しました。単なるタイアップソングとしてだけでなく、社会的なメッセージを内包した楽曲として、聴く者の心に深く問いかける内容となっています。シングル収録にあたり、嶋田陽一（SORMA No.1）による新たな編曲が施され、楽曲の持つ世界観がより一層引き立てられています。

その後の展開

リリースから長い時を経た2023年、KOTOKOは自身のセルフカバーアルバム『リデコレイト・マイセルフ』の中で、「radiance」を新たな解釈で歌い直しています。これは、彼女自身が作詞に携わったこの楽曲への深い愛着と、時を経て変化した彼女の表現力の軌跡を示すものであり、ファンにとって嬉しい再録となりました。

このシングルは、川田まみとKOTOKOという、当時のI'veサウンドを牽引する二人の女性ボーカリストが共演した記念碑的な一枚と言えるでしょう。それぞれの個性を最大限に発揮した楽曲が収められており、タイアップ作品を知るファンはもちろん、両アーティストのキャリアを追う上でも非常に重要な作品となっています。

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