RealLive(リアルライブ)とは
RealLiveは、株式会社
ビジュアルアーツが開発・提供するノベルゲーム用スクリプトエンジンであり、通称AVG2000とも呼ばれます。
2000年前後まで使用されていたAVG32の後継として、新たに開発されました。2010年7月からは、無償貸与版「RealLiveMax」が公開され、一般の開発者も利用できる環境が整いました。
AVG32からの進化
RealLiveは、前身のAVG32と比較して、大幅な機能向上が図られています。特に大きな違いとして、以下の点が挙げられます。
動画再生機能の搭載: AVG32にはなかった動画再生機能が追加され、ゲーム表現の幅が広がりました。
応答速度の向上: 処理速度が向上し、より快適なゲームプレイが可能になりました。
高解像度画像への対応: パソコンの性能向上に伴い、より大きなサイズの画像に対応できるよう仕様が変更されました。これにより、高画質で美しいグラフィック表現が実現しました。
ビジュアルアーツのビジネス戦略におけるRealLive
ビジュアルアーツは、ゲーム開発においてRealLiveを重要なツールとして活用しています。新たなゲームを制作する際には、以下の2つの方法でRealLiveを使用しています。
1. パートナーブランドへのライセンス: 他のゲームブランドにRealLiveの開発環境をライセンス提供し、共同でゲームを制作します。
2. 内部ブランドでの開発: 自社内のブランドで企画を立て、RealLiveを用いてゲームを開発します。例えば、「Visual Art’s/Key」のようなブランドがこれに該当します。
RealLiveで開発されたゲームはパッケージ化され、市場に販売されます。「Visual Art’s/○○」とブランド名に付くものは内部ブランドの作品であり、付かないブランドはビジュアルアーツとは別の経営であることが判断できます。パートナーブランドの販売ルートは基本的にビジュアルアーツが管理しており、関連グッズのライセンスもビジュアルアーツから提供されるのが一般的です。
無償公開への経緯
ビジュアルアーツは2010年2月頃に、新たなゲームエンジン「SiglusEngine」を発表しました。この発表に伴い、それまで使用していたRealLiveを無償公開すると表明しました。これにより、RealLiveの開発環境は、ビジュアルアーツからの無償貸与許諾を得ることで、誰でも利用できるようになりました。開発環境にはチュートリアルが付属しており、初心者でも比較的容易にゲーム開発を始められます。また、専門学校向けにはアカデミーパックの配布も予定されています。
RealLiveが使用された主な作品
RealLiveは、数多くの人気ノベルゲームの開発に利用されてきました。以下に主な作品を挙げます。
Key
CLANNAD
planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜
リトルバスターズ!
リトルバスターズ!エクスタシー
クドわふたー
Kanon(SE版)
AIR(SE版)
130cm
彼女たちの流儀
Princess Bride
RAM
5 (ファイブ)
SAGAPLANETS
Coming×Humming!!
ナツユメナギサ
非公式の互換エンジン
rlvm:有志によって開発された、RealLiveの非公式互換エンジンです。
外部リンク
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