RealMedia

RealMediaは、アメリカのRealNetworks社によって開発されたメディアフォーマットです。その主要な構成要素は、同社が開発したRealVideoおよびRealAudioコーデックにあります。

1990年代半ばから、主にウェブサイトやインターネットラジオなどでのストリーミング配信に広く利用されてきました。特に、低ビットレート環境下での品質の高さが特徴とされています。RealMediaのファイル拡張子としては、".rm"や".rmvb"が用いられます。一般的に、これらのストリームは固定ビットレートで提供されますが、後には可変ビットレートに対応した新しいメディアフォーマット「RealMedia variable bitrate (RMVB)」も開発されました。

RealMediaの再生には、通常、RealPlayerなどの専用プレーヤーが必要となります。かつて、RealNetworks社がマイクロソフトと提携していた時期には、Windows 98に標準搭載されていたWindows Media Playerでも再生が可能でした。しかし、その後のリアルネットワークス社の方針転換により、以降のWindowsおよびWindows Media PlayerではRealMediaは標準サポートの対象外となりました。

競合するWindows Mediaは、Windows OSで特別なソフトウェアをインストールすることなく再生できることに加え、他のソフトウェアで再生を可能にするためのSDK（ソフトウェア開発キット）が配布されていたため、RealMediaと比較して再生可能な環境が圧倒的に多くなりました。このことがRealMediaの普及を阻害する大きな要因の一つとなりました。

さらにその後、MP4などの新しい形式や、H.264などの新しいコーデックが登場したことで、RealMediaのシェアはさらに減少していきました。RealPlayerからコーデックのみを抜き出した「Real Alternative」というパッケージも登場しましたが、このパッケージは裁判の対象にもなりました。Real Alternativeは、Windows用のK-Lite Codec Packなどに含まれる形で配布されています。

RealMediaは、かつてはストリーミング配信の分野で大きな役割を果たしましたが、再生環境の制限や競合フォーマットの登場により、現在ではその利用が減少しています。

関連事項

• - RealPlayer
• - RealVideo
• - RealAudio

外部リンク

• - リアルプレーヤー無料版 （日本語）

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