RealVideo

RealVideoは、アメリカのリアルネットワークス社によって開発された動画フォーマット、あるいは動画コーデックです。最新バージョンは2020年現在でバージョン10となっています。

ファイル形式

RealVideoファイルの拡張子は、主に「.rm」「.rmvb」「.ram」などが使用されます。

概要

RealVideoは1997年にリリースされ、2008年にはバージョン10が公開されました。このフォーマットは、Windows、macOS、Linux、Solarisなど、多岐にわたるプラットフォームに対応しています。

通常、RealVideoはRealAudioとセットでRealMedia（.rm）ファイルとしてパッケージングされています。RealMedia形式は、ネットワーク上でのストリーミング再生に最適化されており、スムーズな動画配信を可能にしていました。

2000年頃までは、インターネット上で広く見かける動画フォーマットの一つでした。しかし、Indeo、Cinepak、Sorenson Video、MPEG-1などの他のフォーマットと同様に、次第に利用されなくなりました。この背景には、Windows Media VideoやMPEG-4（DivX、xvidなど）といった新たなフォーマットの登場や、RealPlayerがメーカー製PCにプリインストールされなくなったことなどが挙げられます。

RealVideoは、2000年以降に急速に廃れた動画フォーマットとは異なり、現在でも開発が継続されています。

技術的特徴

RealVideoは、ストリーミング再生を念頭に置いた設計がされており、低帯域幅のネットワーク環境でも比較的スムーズな動画視聴を実現していました。これにより、初期のインターネット環境下でも動画配信が可能となり、多くのユーザーに利用されていました。

衰退の背景

RealVideoの衰退には、いくつかの要因が考えられます。

1. 競合フォーマットの台頭: Windows Media VideoやMPEG-4といったより高画質・高圧縮率なフォーマットが登場したことで、RealVideoの優位性は薄れていきました。
2. RealPlayerのプリインストール終了: かつては多くのPCにプリインストールされていたRealPlayerですが、次第にプリインストールされなくなったことも、RealVideoの利用頻度を低下させる一因となりました。
3. 技術革新: 動画圧縮技術の進化により、より効率的なフォーマットが登場し、RealVideoの役割が薄れていきました。

現在の状況

RealVideoは、かつての隆盛を失ったものの、完全に消滅したわけではありません。特定の分野やアーカイブ動画などで利用されることがありますが、一般的な動画視聴環境で目にすることはほとんどありません。RealNetworksは、RealVideoの技術を基にした新しい動画技術の開発も行っているとされています。

関連情報

• - RealPlayer: RealVideoを再生するための専用プレイヤー。
• - RealMedia: RealVideoとRealAudioをまとめたファイル形式。
• - RealAudio: RealNetworks社が開発した音声フォーマット。

外部リンク

• - リアルプレーヤー無料版

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