Redqueen

Redqueen（レッドクイーン）は、物理ベースレンダリングを行うためのソフトウェアです。特に、モデリングソフトウェアMetasequoiaのレンダリング機能の拡張として利用されていました。

Metasequoia自体はレンダリング機能を内蔵していなかったため、Redqueenのような外部レンダラーが不可欠でした。Redqueenは、その高いレンダリング品質と、物理ベースレンダリングによるリアルな表現力で、Metasequoiaユーザーから支持を集めました。

Redqueenの歴史を振り返ると、2005年6月1日には、マジックアワー社がPowerSketch/Worksという製品向けにRedqueenを販売していました。しかし、この商用版Redqueenは2009年3月31日に販売を終了しています。

その後、2015年4月からは、GitHub上でRedqueenが無償で配布されるようになりました。これにより、より多くのユーザーがRedqueenを自由に利用できるようになった一方で、開発体制は個人によるものとなりました。

しかし、Redqueenの開発状況は2016年8月に大きな転換期を迎えます。開発者である大垣真二氏が、Arnoldレンダラーの開発元であるAutodeskの子会社、Solid Angle社に転職したため、Redqueenへの新機能追加が事実上終了してしまいました。現在では、Redqueenは過去のバージョンのみが利用可能であり、活発な開発は行われていません。

Redqueenは、その物理ベースレンダリングの能力により、高品質なレンダリング結果を提供することが可能でしたが、現在は開発が停止しているため、最新のレンダリング技術や機能に対応していないという点に注意が必要です。

関連情報として、Cinema 4DからRedqueen形式のファイルを出力するためのプラグイン、「RRT Exporter」が存在します。このプラグインは、Cinema 4DユーザーがRedqueenを使用する際のワークフローを効率化するのに役立ちます。

Redqueenは、その歴史の中で商用販売から無償配布へと移行し、開発終了という変遷をたどりました。しかし、かつてMetasequoiaのレンダリングを支えた存在として、その名前は記憶されています。今後、Redqueenのようなレンダリング技術がどのように進化していくのか、注目されるところです。

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