Replay (Mr.Childrenの曲)

Mr.Children 3rdシングル「Replay」詳細解説

1993年7月1日、日本の音楽シーンに新たな一石を投じるシングルが誕生しました。Mr.Childrenの3枚目のシングル『Replay』です。前作『抱きしめたい』から約8ヶ月ぶりとなる本作は、ジャケットデザインも前作同様、横向きのデザインを採用。アートディレクションは信藤三雄が担当しています。

チャート記録と商業的成功

『Replay』は、グリコ「ポッキー」のCMソングとして起用されたことが大きな追い風となり、オリコン週間シングルチャートで最高順位19位を獲得。Mr.Childrenのシングルとしては初のTOP20入りという快挙を成し遂げました。累計売上枚数は8.8万枚を記録し、その人気ぶりを示しています。さらに、1995年9月には日本レコード協会よりゴールドディスク（旧基準、出荷枚数20万枚以上）に認定され、その後のMr.Childrenの成功を予感させる出来事となりました。

楽曲解説：Replay

表題曲である『Replay』は、15秒でCMに収まるように制作された、イントロの後すぐにサビから始まる構成が特徴的です。桜井和寿は楽曲制作について、「CMで流れることを最初から意識し、画面に合わせたインパクトのあるサウンドを追求しました」と語っています。アコースティックなテイストも取り入れつつ、スケール感のあるサウンドを目指したという彼の言葉からは、楽曲への強いこだわりが感じられます。

歌詞の内容は、恋人同士の倦怠期をテーマにしています。別れをテーマにするのではなく、前向きな視点から、倦怠期を乗り越えていく様子を描写しています。桜井和寿にとって縁のある山形県の原風景が歌詞に織り込まれており、個人的な体験が楽曲に深みを与えています。

ミュージックビデオはニューヨークで撮影され、その映像美も話題を呼びました。2018年発売のライブ映像作品『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』にも収録されています。監督は岡田俊二が務めています。ライブでの演奏は稀で、『Mr.Children STADIUM TOUR 2011 SENSE -in the field-』で17年ぶりに披露され、同時に初めて映像化されました。

楽曲解説：All by myself

カップリング曲として収録されている『All by myself』は、2ndアルバム『Kind of Love』からのリカットです。アルバムでも人気を博した楽曲が、シングルにも収録されることで、より多くのリスナーに知られる機会を得ました。

収録アルバム

『Replay』は、数々のMr.Childrenのアルバムに収録されており、その人気と重要性を示しています。主な収録アルバムは以下の通りです。

『Versus』
『Mr.Children 1992-1995』
『Mr.Children 1992-2002 Thanksgiving 25』
『Kind of Love』（『All by myself』も収録）

カバー

『Replay』は、他のアーティストによってカバーされた実績も持ちます。SOTTE BOSSEが2007年発売のアルバム『moment』に収録したカバーバージョンは、新たな解釈を加えた魅力的な作品として評価されています。

まとめ

『Replay』は、CMソングとしての起用や高いチャート順位、ゴールドディスク認定など、商業的にも大きな成功を収めたシングルです。楽曲そのもののクオリティの高さに加え、ミュージックビデオやライブパフォーマンス、カバーなど、多角的な展開によって、長く愛されるMr.Childrenの代表曲の一つとなりました。その人気は、現在もなお衰えることなく、日本の音楽史に名を刻む一曲と言えるでしょう。

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