Retour

アルバム『retour』の詳細

今井美樹の5枚目のオリジナルアルバム『retour』（ルトゥール）は、1990年8月29日にフォーライフ・レコードよりリリースされました。このアルバムのタイトルはフランス語で「蘇生」を意味しており、今井自身の思いを込めたものです。彼女はこの作品を通じて、誰もが感じる悩みや焦りから解放されたいという願いを表現しています。傑作と称されるこのアルバムは、聴く人に深い感動を与えることでしょう。

音楽的特徴

『retour』は、今井美樹にとって初のトータル編曲を手掛けたアルバムで、佐藤準がその役割を果たしました。今井は、1曲目のタイトル曲を含む4曲で作詞を担当し、彼女の繊細な感情が反映されています。一方で、彼女の前のアルバムに参加していた戸沢暢美は本作には関与しておらず、代わりに新たな作家たちが作品に寄り添っています。

作詞家陣には上田知華、柿原朱美、MAYUMI、岩里祐穂などの常連が名を連ね、今井の楽曲には初めて2曲を提供したKANや、後にMISIAで知られる松本俊明も参加しています。これにより、アルバム全体が多彩で刺激的なサウンドに仕上がっています。

収録曲について

アルバムには、数々の印象的なトラックが収められています。オープニングを飾る「retour」は、三洋電機のCMソングとして使用されました。続く「Sol y Sombra」では、スペインのカーニバルや火祭りの様子が描かれ、聴く人を異国情緒の世界へと導きます。アニメ『YAWARA!』のオープニングテーマに使われた「雨にキッスの花束を」や、朝日生命のCMソングである「もっと もっと もっと」など、幅広いジャンルでリスナーを魅了します。

また、アルバム中の「半袖」と「輝く星になって」は、世田谷区民会館で行われた録音の音源が使用されており、今井のライブ感あふれるパフォーマンスがそのまま感じられます。

まとめ

『retour』は、今井美樹のアーティストとしての成長や心の解放を巧みに描いた作品であり、聴く人々へ深いメッセージを届けています。本作によって、今井は更なるスタートを切り、新たな音楽の旅へと乗り出しました。これからも多くのファンに愛されることが期待される傑作アルバムです。

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