Riak

Riakは、Amazon Dynamoの論文を基に開発されたNoSQLデータベースであり、「リアック」と読みます。このデータベースの大きな特徴は、バックエンドのシャードパーティションストレージを差し替えられる点です。デフォルトのストレージにはBitcaskが採用されていますが、用途に応じて他のストレージも利用できます。

RiakはMapReduce機構を備えており、データ処理を効率的に行うことができます。また、JavaScript（SpiderMonkey ランタイム）とErlangをネイティブでサポートし、さらに言語ドライバを追加することで、Python、Java、PHP、Rubyなど、多岐にわたるプログラミング言語での利用が可能です。これにより、開発者は自身の得意な言語でRiakを活用できます。

2012年2月21日には、Riak v1.1がBashoによって発表されました。このバージョンでは、Riaknosticという診断ツール、エラーロギングとレポート機能の強化、大規模クラスタの弾力性向上、そしてRiak Controlと呼ばれる新しいGUIおよびモニタリングインターフェースが導入されました。これにより、運用管理がより容易になりました。

さらに、2012年3月27日には、Riak CS（Cloud Storage）がリリースされました。Riak CSは、Riak上でマルチテナンシーを実現し、パフォーマンスの測定、LOB（Large Object）のサポート、そしてS3互換APIを提供します。これにより、クラウドストレージとしての利用が促進されました。

Bashoは、2013年2月21日にRiak 1.3の一般利用を発表しました。これにより、Riakの機能がさらに強化され、多くの企業での採用が進みました。

Riakは、世界中の数千の企業で導入されており、その中にはフォーチュン50カンパニーの25%以上が含まれています。具体的な採用企業としては、シマンテック、Best Buy、Workday、Yahoo! JAPAN、Voxer、Braintree、Bump、ボーイング、Comcast、AOL、Ask.com、Yammer、Yandex、AT&T、Datapipeなどが挙げられます。これらの企業が、Riakの信頼性と拡張性を高く評価していることがわかります。

しかしながら、2017年7月、Riakの主要開発元であったBashoが全オフィスを閉鎖し、事実上業務を停止しました。この出来事は、Riakの将来に対する不安を引き起こしました。Riak自体はオープンソース[[ソフトウェア]]であるため、コミュニティベースでの開発は継続される見込みですが、今後のサポート体制には不透明感が残りました。

その後、2017年8月下旬に、イギリスの大手ブックメーカーであるBet365がRiakのコードベースと商標権に関する権利を買収しました。これにより、Riakの今後の開発と運営に新たな道が開かれることが期待されています。

Riakは、その柔軟な設計と高い拡張性から、多くの企業で採用されてきました。開発元の事業停止という困難を乗り越え、コミュニティの支援とBet365による権利買収によって、今後も発展が期待されるデータベースです。

外部リンク

公式ウェブサイト
Official wiki
Basho website
Bashoジャパン株式会社 Webサイト
GigaOM: Basho arms would-be Amazon killers with AWS-compatible storage
NetCircle: Using Riak at NetCircle
AOL'>Riak at AOL
Riak at Temetra for Smart Metering
Using Riak for Ranking Collection at SEOmoz
Using Riak at Github on Rackspace Cloud
Searching with RiakSearch at inagist.com
Yammer'>Riak and Scala at Yammer
Riak in Production at Voxer
Riak Benchmarks on Joyent Cloud
* Airbrake migration from MongoDB to Riak

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