S-300ロケット

S-300ロケットの概要



S-300ロケットは、旧東京大学宇宙航空研究所（ISAS）によって開発された観測ロケットで、国立極地研究所の南極観測プロジェクトの一環として具体化されました。このロケットは、プロトタイプのPT-300ロケットを基に、さらなる技術の向上が図られました。

PT-300ロケット



PT-300ロケットは1966年に打ち上げられ、高度160kmまでの飛行に成功しました。この成功により、より完成度の高いS-300ロケットの開発が進められました。基本的な設計はPT-300を継承しつつ、更なる改良が施されました。

S-300ロケットの特徴



S-300ロケットは、1969年に1号機から3号機までの試験で、観測目的のために製造されました。3機のうち、2機では飛行中に機体異常が発生しました。特に、ピッチ・ロール共振によって迎え角が異常に増大するという問題が発生したことが指摘されています。この問題解決のため、ロケットが大気中を飛行する際に積極的にスピンをかける方法が考案され、それに伴い、新たな請負業者として日産自動車や日本油脂が選定され、S-310ロケットの開発が進むこととなりました。

諸元



  • - PT-300ロケット
- 全長：6,487.5mm
- 直径：300mm
- 全備重量：668.9kg
- 搭載重量：32.2kg
- 到達高度：160km

  • - S-300ロケット
- 全長：6.5m
- 直径：300mm
- 全備重量：660kg
- 搭載重量：55kg（構造部を含む）
- 到達高度：160km

飛翔実績



S-300ロケットの飛行実績は、打ち上げ当初の3機に関連するデータによります。2機が異常をきたしたものの、その経験をもとに今後の開発や改善へとつながりました。

関連項目




外部リンク




これらの情報は、S-300ロケットの開発背景や技術の進化を理解するために役立ちます。

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