SANDAL TELEPHONE

SANDAL TELEPHONE（サンダル・テレフォン）は、日本の女性アイドルグループです。略称は「ダルフォン」として親しまれ、hoen musicレーベルに所属していました。「音楽で世界を笑わせたい！泣かせたい！踊らせたい！」という情熱的なコンセプトを掲げ、活動を展開しました。その歴史は、前身グループである「終演後物販」および「終演後物販卍」から始まります。

グループ名の由来

グループ名の「SANDAL TELEPHONE」は、プロデューサーの井本泰稀氏の着想から生まれました。人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する使徒「サンダルフォン」に強く惹かれた井本氏が、その名前を検索した際に見かけた、サンダルを電話に見立てた動画にヒントを得たといいます。このユニークな組み合わせから、「物理的には繋がらない電話であっても、『サンダル・テレフォン』を通じて心と心を繋ぐことができる」という意味が込められた「鳴らない、電話」というテーマが生まれました。

活動の軌跡

グループの始まりは2017年7月、「終演後物販」としてです。しかし、同年12月にはメンバー全員が脱退し、一度活動を休止します。翌2018年5月には、メンバーを一新し、「終演後物販卍」として再び活動を開始しました。この時期には、小町まいと夏芽ナツがメンバーに加わっています。前身グループは、アイドル横丁のプロデューサーが手掛け、メロコアを主体とした音楽スタイルを持っていました。

大きな転換期を迎えたのは2019年4月です。終演後物販卍として最後のライブを行った翌日の4月21日、「サンダルテレフォン」として新たなスタートを切りました。この改名に伴い、藤井エリカと西脇朱音を新メンバーに迎え、マネジメントを担当していた井本氏がプロデューサーに就任。これにより、グループの音楽性はメロコアからシティポップ、ファンク、ハウスといったジャンルを中心とするスタイルへと大きく変化しました。

サンダルテレフォンとしての活動が始まると、同年8月には国内最大級のアイドルフェスティバル『TOKYO IDOL FESTIVAL 2019』に初出演を果たし、注目度を高めました。9月にはデビューシングル『真夏の匂い』をリリースするなど、精力的に作品を発表していきます。

2020年には、セカンドシングル『Magic All Night』、サードシングル『Follow You Follow Me』をリリース。特に『真夏の匂い』のカップリング曲である「コーリング」は、電子マンガサービスのCMソングに採用され、より広い層にその楽曲が届けられました。同年8月には、グループとして初めて全国流通盤となるミニアルバム『Step by Step』を発売し、活動の幅を広げました。

2021年1月には、1stEP『SYSTEMATIC』を発表。この楽曲もまた、テレビ番組のエンディングテーマとして使用されています。同年12月には、メンバーの西脇朱音が気象予報士試験の勉強に専念するためグループを卒業。この出来事を機に、グループ名の表記を大文字の「SANDAL TELEPHONE」に変更しました。

その後もライブ活動や楽曲リリースを継続していましたが、2024年12月30日、公式サイト上で2025年 4月21日に開催されるラストライブをもってグループの活動を終了することが発表されました。

作品とメディア露出

SANDAL TELEPHONEは、シングル、EP、ミニアルバムといった多様な形式で音楽作品をリリースしました。前述の「コーリング」をはじめ、「SYSTEMATIC」「It's Show Time!」「SHUTDOWN→REBOOT」といった楽曲が、電子マンガやテレビ番組のタイアップに起用されるなど、そのサウンドは様々なメディアで展開されました。

テレビ、ラジオ、ネットテレビといったメディアへの出演機会もあり、特にアイドルを特集する番組などでグループの魅力が紹介されました。ライブ活動においては、自身が企画する主催公演や無料ライブを積極的に実施する一方、『TOKYO IDOL FESTIVAL』などの大型イベントや各地での対バンライブにも数多く参加し、多くのファンとの交流を深めました。

メンバーについて

グループの活動期間中には、いくつかのメンバーの変動がありました。前身グループである終演後物販からの脱退者には、ミスiDのグランプリ受賞者や、他のアイドルグループ等で現在も活動を続けるメンバーが含まれています。サンダルテレフォンとしての活動期間中にグループを離れたメンバーもおり、それぞれの道へと進んでいます。

SANDAL TELEPHONEは、その独自の音楽性とコンセプト、そしてメンバーの個性によって、アイドルシーンにおいて確かな存在感を示しました。2025年4月をもってその活動に終止符を打ちますが、彼女たちの楽曲は多くのファンの心に残り続けるでしょう。

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