SANKEI EXPRESS

SANKEI EXPRESSについて

SANKEI EXPRESS（サンケイ エクスプレス）は、産経新聞社が2006年11月1日に創刊した日刊タブロイド新聞です。発行部数は約7万部を記録し、発売当初は「美しい新聞」と謳われていました。創刊の背景には、特に若い世代の新聞離れや活字離れへの懸念があり、主に20〜30代の読者層をターゲットにしていました。

概要

この新聞は、コンパクトながら高品質な情報を提供することを基本コンセプトとし、横書き・左綴じレイアウトを採用しました。また、上質な紙を使用し、全面カラー印刷を実施。東京本社版は2008年1月10日まで、16面のうちカラー印刷が施された部分がありました。地域別の発行エリアは東京都や京阪神などに限定されたもので、初めは京都市のみでの宅配でしたが、のちにエリアを拡大しています。

価格と販売形式

定期購読の料金は1か月2,100円（税抜）で、書店やコンビニでの販売も行われました。特に京都府、大阪府、兵庫県の駅売店などでの1部価格は70円から100円に引き上げられており、特別版も販売されていました。新聞の面数は創刊時に32面から始まり、2008年3月には40面に増加したものの、最終的には32面に戻されました。従って、SANKEI EXPRESSはデジタル化の波の中で苦しみ、2016年3月31日付で休刊となりました。

紙面の内容

内容としては、日本国内外の最新ニュースやトレンドに関する情報が掲載されており、産経新聞や夕刊フジ、サンスポなど会社内の他媒体からの情報が集められていました。特に外面にはその日注目されるニュースを詳細に解説し、経済、スポーツ、地域情報を盛り込む形で作成されていました。中面では映画やテレビなどエンターテインメント関連の記事が中心で、「Art Cafe」という名前がついていました。

テレビ・ラジオ欄

この新聞にはテレビやラジオの番組表も充実しており、東京本社版はフルサイズやハーフサイズ、クォーターサイズに分かれて多様なメディア情報を提供。大阪本社版でも地域情報に特化した内容が展開されていました。

年号表記の特徴

SANKEI EXPRESSは、他の産経新聞の媒体が和暦中心の表記を行っている中で、西暦を主な表記方法として採用していました。記事や日付欄は、西暦または西暦（和暦）という柔軟な方式で記載されていたことも特徴です。

広告キャンペーン

創刊時にはフジテレビや関西テレビで大規模な広告キャンペーンが展開され、木村拓哉を起用したCMが放送されました。キャッチフレーズである「美しい新聞」は、当時の政治情勢により次第に使われなくなり、2009年以降は「残念じゃない新聞」というフレーズに切り替えられました。

まとめ

産業経済新聞社が発行したSANKEI EXPRESSは、若い世代を意識したコンパクトでハイクオリティな日刊新聞でしたが、時代の流れとともに部数が減少し、最終的には休刊となりました。多様な情報と新しい試みを持ちながらも、デジタルメディアの登場によりその形態は変わっていきました。

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