SCENE II

アルバム『SCENE II』について

『SCENE II』（シーン・ツー）は、人気アーティストASKAの2枚目のオリジナルアルバムです。1991年6月5日にポニーキャニオンよりリリースされました。このアルバムは、前作『SCENE』のリリースから約3年後に登場し、ソロアーティストとしてのASKAの新たな側面を示す作品となっています。

リリース当初は初回限定盤にスリーブケースとブックレットが付属しており、その後も2001年にはCDとして、2018年には『SCENEⅡ - Remix ver. -』としてUHQ-CDによる再発売が行われました。

アルバムの背景

『SCENE II』は、ASKAが自身の音楽スタイルをさらに深化させるための作品として位置づけられています。特に、アルバムには他のアーティストに提供した楽曲のセルフカバーが含まれており、収録曲のうち5曲がその形式となっています。ASKAはこの時期、自身の音楽にデイヴィッド・フォスターの影響を受けていると語っており、その影響を色濃く反映した曲作りを行っています。

本作は、発売後すぐにオリコンの週間ランキングで初登場1位を獲得。その後も2週連続で1位を維持しました。また、シングル「はじまりはいつも雨」は大ヒットし、同時にASKAはシングルとアルバムで1位を獲得する快挙を達成しました。これは1980年代以来、極めてまれな業績でした。

収録楽曲の解説

1. はじまりはいつも雨

初日付となる1991年3月6日にリリースされたシングルで、本アルバムには特別なミックスが収録されています。後のBOXセットではシングルミックスが使用されました。

2. けれど空は青 〜close friend〜

この曲は男性の友情をテーマにした作品で、ASKAが出版した単行本のタイトルからインスパイアを受けて制作されたもので、非常に感情的な一曲です。

3. Love is alive

ASKAが岩崎宏美とのデュエットで情熱的な歌を表現。彼のファンとして、岩崎とのコラボレーションを強く希望していたことが感じられます。

4. DAYS OF DREAM

離婚したカップルを描いた切ないテーマの作品で、音楽スタイルはポップスとジャズの融合です。

5. 恋

1990年に日野美歌に提供された曲のセルフカバーで、大人の女性の心情を詩的に表現しています。

6. 都会の空

髙橋真梨子に提供した楽曲の再録で、1984年に作られた詩を基にしています。

7. 風の住む町

中村雅俊に提供した曲をセルフカバーし、故郷への思いを歌い上げています。

8. PLEASE

光GENJIへの提供曲をアレンジし直し、コーラスに児童合唱団を迎えたひと味違うバージョンです。

9. 君が愛を語れ

シングル「はじまりはいつも雨」のカップリング曲で、特に注目を浴びている楽曲です。

10. 止まった時計

かつて薬師丸ひろ子に提供した楽曲のセルフカバーで、感情豊かなピアノアレンジが印象的です。

参加ミュージシャン

本アルバムには、多くの才能あるミュージシャンも参加しており、シンセサイザーやドラムス、ギター、キーボードなど多彩な楽器が組み合わさっています。

『SCENE II』は、ASKAの音楽キャリアにおける重要なステップとなり、今なお多くのファンに愛される名盤として評価されています。

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