SCR 1845-6357

SCR 1845-6357は、南天のくじゃく座に位置する赤色矮星です。地球から約12.57光年という比較的近い距離にあり、太陽系から24番目に近い恒星として知られています。しかし、その質量は太陽のわずか7%に過ぎず、非常に小さく暗いため、肉眼で観測することはできません。赤色矮星は、恒星の中でも特に質量が小さく、表面温度も低い特徴を持つ星です。

2006年3月22日には、SCR 1845-6357に褐色矮星の伴星が存在することが報告されました。この褐色矮星は、SCR 1845-6357から平均して4.5天文単位（AU）離れた軌道を公転しています。褐色矮星とは、恒星となるには質量が不足している天体のことで、木星のようなガス惑星と恒星の中間的な存在です。この伴星の質量は木星の9倍から65倍と推定されており、表面温度は約750℃と高温です。また、スペクトル分析の結果、メタンの吸収線が確認されたことから、T型褐色矮星に分類されています。

この星系は、恒星と褐色矮星という異なるタイプの天体が互いに影響を及ぼし合っている珍しい例として、天文学的に非常に興味深いものです。太陽系近傍に位置することから、今後も詳細な観測が進められ、星の形成過程や進化に関する貴重な情報をもたらすことが期待されています。

関連項目

近い恒星の一覧

外部リンク

SolStation.com New Objects within 20 light-years
* The Sun's New Exotic Neighbour (ESO)

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