SDガンダムフォース絵巻 武者烈伝 武化舞可編

SDガンダムフォース絵巻 武者烈伝 武化舞可編

『SDガンダムフォース絵巻 武者烈伝 武化舞可編』は、武者ガンダムシリーズの第16作として展開された物語です。

概要

本作は、『SD戦国伝 武者七人衆編』のリメイクという位置づけでありながら、その遥か未来を舞台に、新たな世代の武者たちの活躍を描いています。光の七人衆として、武者七人衆の名前とデザインを受け継いだキャラクターが登場し、彼らは武者七人衆の子孫という設定です。一方で、『武者○伝』シリーズから続くコミカルなキャラクター路線も継承しており、光の七人衆の子供たちである烈火隊が物語の中心となります。

『武者七人衆編』のリメイクでありながら、未来を舞台とした子孫たちの物語であるため、登場人物たちは先祖の面影を残しつつも、厳密には別人として描かれています。そのため、キャラクター設定は過去作を踏襲しながらも、細部に違いが見られます。ただし、機動武者 烈火大鋼と『武者烈伝・零』に登場する頑駄無真悪参（騎士ガンダム）は、過去のキャラクターと同一の存在として扱われています。

キャラクターのモチーフは『武者七人衆』と同様にガンダムシリーズですが、『機動戦士ガンダムF91』『機動戦士Vガンダム』『機動新世紀ガンダムX』『∀ガンダム』といった作品に加え、『ガンダム・センチネル』『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』『機動戦士クロスボーン・ガンダム』など、KADOKAWAが版権を持つ作品からも多数モチーフが採用されています。

展開方法としては、これまで『武者○伝』ではコミックボンボンが中心でしたが、本作からはBB戦士に付属する『コミックワールド』でも物語が展開されるようになりました。コミックワールドの作画は、超機動大将軍編以来9作品ぶりに今石進が担当しています。ただし、コミックボンボン版とコミックワールド版では、設定やストーリーが大きく異なっています。また、本編の前日談として、漫画『武者烈伝・零』が月刊ホビージャパンで連載されました。

本作と同時期に展開されていたアニメシリーズ『SDガンダムフォース』との関連性は特に語られていませんが、登場人物の風貌や『武者烈伝・零』における騎士ガンダムの登場など、クロスオーバー構想の痕跡が見られます。また、構想段階ではコマンドガンダムの登場も検討されていたようです。前作『武者○伝III』のラストシーンでは武化舞可が一コマ登場しており、本作が『武者○伝』シリーズの後日談であることが示唆されています。

二年目の構想として、武者烈弩頑駄無（レッドウォーリアがモデル）を主人公とした物語も企画されていましたが、実現には至りませんでした。

親武者のキットは、「SDガンダムでのマスターグレードを目指した」というコンセプトで開発され、当時のBB戦士シリーズの傾向であった2.5～3頭身プロポーションを推し進め、四肢の可動範囲を広げることで、より表情豊かなポージングが可能になっています。特に、胴体と足首の間にボールジョイントで可動するスネパーツが追加された点は、旧シリーズとの大きな違いです。月刊ホビージャパンでは、オリジナルストーリーの展開に合わせて、旧シリーズのキットを改造した作例が多数製作されました。

しかし、売り上げは低調に終わり、少年忍者 隠丸、鬼面武者 凄丸のBB戦士は発売中止となりました。本来、子武者のキットに付属する予定だった武化舞可の武具は、苦肉の策として剛熱機械師 駄舞留精太に付属させることで対応されました。

武者烈伝・零

コミックワールド版『武化舞可編』の前日談となるストーリーで、月刊ホビージャパンで連載されました。コミックボンボン版とは矛盾する部分も存在します。カラー見開き2ページ構成で、コミックワールドを意識したデザインとなっています。光の七人衆が主人公であり、『武者七人衆編』のリメイクキャラクターも多数登場します。

頑駄無 異歩流武../十四（GUNDAM EVOLVE../14）

GUNDAM EVOLVEシリーズの一篇として製作されたCGアニメ作品です。烈火武者頑駄無をモチーフに、一式まさとの手によって設定がリファインされたオリジナルストーリーとなっています。一式まさと前作の武者○伝シリーズに引き続き、本作の漫画の作画を担当しています。後にプラモデル化もされました。当初は『武化舞可編』との直接的な繋がりがないアナザーストーリーとされていましたが、後日、コミックボンボンに読みきりで掲載されたコミック作品『頑駄無大将軍 頑駄無異歩流武版 光の鎧編』において、『風林火山編』の前日談にあたる物語として位置づけられました。ただし、荒五郎（後の武者荒駆主）の扱いなど、『風林火山編』の本来の設定とは矛盾する部分も存在します。

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