SEASON'S CALL

シングル「SEASON'S CALL」の概要

「SEASON'S CALL」は、日本の名バンド・L'Arc〜en〜Cielのボーカリストであり、シンガーソングライターであるHYDEの7枚目のシングルです。この楽曲は2006年2月22日にリリースされ、彼自身が設立したレーベル、HAUNTED RECORDSから発表されました。前作「COUNTDOWN」のリリースから約4ヶ月後に登場したこの曲は、HYDEにとって3rdアルバム『FAITH』への先行シングルとなりました。

楽曲の特徴

表題曲である「SEASON'S CALL」は、メロディが心地よく、爽やかなロックサウンドが特徴の楽曲です。この曲の作曲を手がけたのはK.A.Zで、HYDE自身はメロディを監修する形で関与しています。HYDEはレコーディングを振り返りつつ、「K.A.Zが持ってきた雰囲気が素晴らしく、別のメロディが頭に浮かんで、それを歌ってさらに良くなった」と語りました。ランダムなアレンジがまたサウンドに新しい魅力を与えています。

K.A.Zもこの曲について「透明感がありつつも、感情に満ちた表情豊かな曲」と語っており、彼自身もこの曲をシングルの表題曲にすることに少し戸惑いを感じたとのことです。

アニメとのタイアップ

「SEASON'S CALL」は、MBS・TBS系列で放送されていたアニメ『BLOOD+』の第2期オープニングテーマとして使用されています。HYDEは作詞においてアニメのストーリーを意識し、深い愛のテーマを歌詞に込めたと語っています。歌詞には「季節」というフレーズが盛り込まれ、故郷へのノスタルジーを表現しており、アニメの主人公の思いが反映されています。さらに、ミュージックビデオはカリフォルニアの砂漠で撮影されたもので、視覚的にも印象に残る作品となっています。

プロダクション

この楽曲の制作には海外のミュージシャンも参加しており、高いクオリティを追求しています。ベースにはクレイグ・アダムス、ドラムにはスコット・ギャレットがそれぞれ担当し、HYDEは自身の音楽スタイルをアメリカのサウンドに近づける試みをしています。このチーム編成は、HYDEが影響を受けていたロックバンドに関わっていたミュージシャンたちです。また、レコーディングエンジニアにはナイン・インチ・ネイルズなどで制作に参加していたシーン・ビーヴァンが起用されています。

カップリング曲

カップリングとして収録されている「UNEXPECTED <DIST.>」は、HYDEの1stアルバム『ROENTGEN』の楽曲「UNEXPECTED」をバンドサウンドでリレコーディングしたバージョンです。この曲には、HYDEやK.A.Zに加え、スコット・ギャレットとKenKenが参加しています。ここでの「<DIST.>」は、「distortion」の略で、サウンドに歪みを加えたことを意味します。

売り上げと評価

本作は初回生産限定盤と通常盤の2形態でリリースされ、初回盤にはアニメのオープニング映像を収めたDVDや特製ステッカーが付属しています。発売初週にはオリコン週間シングルチャートで首位を獲得し、HYDE自身もこの成果に対して満足しています。シングルのヒットを受け、HYDEはK.A.Zとの今後の制作について新たな挑戦を見据えています。

このシングルは、約2ヶ月後にリリースされる3rdアルバム『FAITH』の音楽スタイルを大きく変える要素となり、後に結成されるロックユニットVAMPSの基盤にもなった作品となりました。HYDEはその後、L'Arc〜en〜CielとVAMPSの活動を両立させることになり、キャリアの幅を広げていきました。

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