SEIKOグルメワールド 世界食べちゃうぞ!!

SEIKOグルメワールド 世界食べちゃうぞ!!

『SEIKOグルメワールド 世界食べちゃうぞ!!』（セイコーグルメワールド せかいたべちゃうぞ）は、1984年6月2日から1987年6月13日にかけて、日本テレビ系列局で毎週土曜日の22時00分から22時30分の枠で放送された、日本テレビ製作のグルメ紀行番組です。この番組は、服部セイコー（現在のセイコーグループ）の一社提供によって放送されていました。

概要

本番組は、世界各地を旅しながらその土地の食文化や料理を深掘りすることを主眼に置いていました。番組スタイルの基盤には、1984年3月まで金曜日の同じ時間帯に放送されていた『SEIKOワールドドキュメント』があり、海外でのロケーションを重視するという特徴を引き継いでいました。

司会は俳優の関口宏が務め、彼は毎回異なる2名程度のゲストを伴って世界各地を訪れました。番組の中心的な内容は、彼らが現地の市場やレストラン、一般家庭などを訪ね、その土地ならではの料理を実際に味わい、感想を述べる食べ歩きの模様でした。単なる食事風景にとどまらず、食材の背景や調理法、そしてそれにまつわる人々の暮らしや文化にも触れることで、視聴者に世界の多様な食の世界を紹介しました。

歴史

約3年間にわたる放送の後、『SEIKOグルメワールド 世界食べちゃうぞ!!』は1987年6月をもってその幕を閉じました。番組終了の背景には、提供スポンサーの交代がありました。服部セイコーに代わって味の素が一社提供となることになり、番組は内容をリニューアルして『味の素・世界ごちそうさま!!』として新たにスタートしました。味の素は当時、平日午後の料理番組『ごちそうさま』のスポンサーも担当しており、食に関する番組への関与を深めていました。このリニューアルは、企業のマーケティング戦略がテレビ番組の形態に影響を与える一例として挙げられます。

スタッフと協力

番組製作には多くの専門家と協力体制が不可欠でした。企画は加藤光夫氏が担当し、構成は豊村剛氏、田村隆氏、章田宙谷氏、武豊氏といった面々が手掛けました。海外ロケを行う上で重要な役割を担ったのが協力会社で、日本航空が協力を、司会の関口宏の事務所が取材協力を担当しました。技術面では八峯テレビ技術が技術協力を行い、高品質な映像制作を支えました。番組の雰囲気を醸成する音楽は佐藤允彦氏が担当しました。ディレクターを務めたのは、伊藤輝夫氏、後藤喜男氏、大野克己氏、玉井浩氏らです。制作体制としては、演出プロデューサーに長尾忠彦氏、プロデューサーに草野公氏、辻澄子氏、牛丸謙壱氏が名を連ねています。制作は加藤光夫氏が兼任し、IVSテレビ制作が制作協力として参加、そして製作著作は日本テレビでした。これらのスタッフと協力会社の力によって、番組のユニークな企画が実現されました。

関連情報

番組の内容をもとにした関連書籍も出版されています。これらは日本テレビ自身から刊行されており、番組の魅力を活字でも伝えています。書籍の表紙タイトルは「グルメワールド 世界食べちゃうぞ!!」と番組名と同じですが、国立国会図書館などの書誌情報においては「世界食べちゃうぞ!! グルメワールド」として登録されている例が見られます。

『SEIKOグルメワールド 世界食べちゃうぞ!!』は、バブル経済前夜の時代に、まだ身近ではなかった世界の食文化を家庭のテレビに届け、多くの視聴者に新鮮な驚きと食への探求心を与えた番組として、日本のテレビ史にその名を刻んでいます。

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