SET指数

タイ証券取引所の主要株価指数

タイ証券取引所は、タイ王国の金融市場の中枢であり、その株式市場全体の動向を示すために複数の株価指数が算出・公表されています。中でも、最も代表的な指標として広く認知されているのがSET指数です。本稿では、SET指数を中心に、タイ証券取引所が算出する主要な株価指数であるSET50指数、SET100指数、そしてmai指数について詳しく解説します。これらの指数は、タイ経済や国内企業のパフォーマンスを測る上で欠かせないツールとなっています。

SET指数

SET指数（SET Index）は、タイ証券取引所のメインボードに上場している全銘柄を対象として算出される株価指数です。市場全体の動きを網羅的に捉えることを目的としており、タイ株式市場の総合的なバロメーターとして機能しています。算出方法は時価総額加重平均方式を採用しており、各銘柄の時価総額が指数に与える影響度はその規模に応じて決定されます。指数の基準日は1975年4月30日で、この日の指数値を100として計算が開始されました。その後、市場に新規に上場する銘柄や上場廃止となる銘柄が生じた際には、その都度、指数の連続性が保たれるように調整が加えられています。1975年の算出開始以来、タイ経済の成長や様々な市場環境の変化を反映しながら、その値を刻々と変化させています。

SET50指数

SET50指数は、タイ証券取引所のメインボードに上場する銘柄の中から、時価総額と流動性を基準に選ばれた上位50銘柄で構成される株価指数です。SET指数と同様に時価総額加重平均方式が用いられます。この指数は、タイ市場における特に影響力の大きい、いわゆる「ブルーチップ」と呼ばれる主要企業の動向を反映することを目的としています。SET50指数は1996年6月17日に導入され、算出の際の基準日としては1995年8月16日の指数値を1,000として計算されています。構成銘柄は市場の実態に合わせて、半年ごとに定期的な見直しが行われます。

SET100指数

SET100指数もまた、タイ証券取引所メインボード上場銘柄のうち、時価総額と流動性を重視して選ばれた株価指数ですが、対象となる銘柄数は上位100銘柄と、SET50指数の倍となっています。この指数は、SET50指数が存在する中で、市場の上場銘柄数が増加し、より幅広い主要企業をカバーする必要性が生じたことから新たに制定されました。算出方法はSET指数やSET50指数と同じく時価総額加重平均方式です。指数の基準日は2005年4月30日で、この日の指数値を1,000として算出が開始されています。SET50指数と同様に、構成銘柄は市場動向に合わせて半年ごとに見直しが実施されます。SET100指数は、SET50よりも広範な主要企業の動きを捉える指標として利用されています。

mai指数

mai指数は、タイ証券取引所が運営する新興企業向け市場であるmai市場 (Market for Alternative Investment) に上場する全銘柄を対象とした株価指数です。SET指数と同様に時価総額加重平均方式を採用し、mai市場全体の動向を示します。この指数は2002年9月2日に算出が開始され、この日の指数値を100として計算が行われています。SET指数と同様に、mai市場における新規上場や上場廃止が発生する際には、その都度指数の算出に調整が加えられます。mai指数は、タイの新興企業や中小企業のパフォーマンスを把握するための重要な指標となっています。

これらの指数は、タイ証券取引所から公式に公表されており、投資家や市場関係者がタイ株式市場の現状やトレンドを分析する上で不可欠な情報源となっています。指数の構成銘柄の詳細や過去の推移については、タイ証券取引所の公式ウェブサイトなどで確認することが可能です。

（注：本記事は提供された情報に基づき主要な指数について記述しています。構成銘柄のリストや過去の詳しい推移グラフ、その他の詳細については、別途公式の情報源をご参照ください。脚注、出典、外部リンクについても、提供情報では具体的な内容が示されていないため、一般的な情報源への言及に留まります。）

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