『SFが読みたい!』〜SF小説ファン必見のガイドブック
『SFが読みたい!』は、毎年
早川書房から発行される、国内外のSF小説のランキングを中心に構成されたガイドブックです。初版は
2000年に刊行されて以来、毎年2月に新たな情報が提供されています。この書籍は、SF小説を愛する読者にとって、読みたい作品を見つける手助けをする貴重なリソースとなっています。
年間ベストSFランキングの仕組み
このガイドブックの最も重要な要素は、SF作品のランキングです。国内と海外のSF作品がそれぞれ30位まで発表され、これは約100人のSF作家、評論家、編集者の意見に基づいています。彼らは、自身の推奨作品を「マイ・ベスト5」として選び、その結果を集計してランキングを作成します。順位がついている場合は、1位から5位に10点から6点が、順位がつかない場合は均等に8点が配分される仕組みです。
対象となる作品は、前年の
11月1日から当年の
10月31日までに発行された新作SF(短編集も含む)です。このように、書籍は最新のトレンドを反映しており、読者は新たなSF作品を迅速に知ることができます。
歴史的背景と特別企画
この企画は
1990年から始まり、もともとは『SFマガジン』で発表されていましたが、
2001年以降は『SFが読みたい!』として独立した刊行物となりました。また、歴代1位の作品リストも含まれており、SF作品の変遷を把握するうえでも役立ちます。
さらに、特別企画として「
1990年代SFベスト30」や「ゼロ年代SFベスト30」といった企画も行われており、過去の重要作品に焦点をあてたランキングも楽しめます。また、読者投票による「SFマガジン読者が選ぶベストSF」や、書評家によるサブジャンル別のベスト作品選定など、多角的な視点からSFの世界を俯瞰することができます。
載せられる作品やその他の特長
このガイドブックの特徴的な点は、単なるランキングだけでなく、座談会や
インタビュー、人気シリーズの現状に関する特集記事など、多岐にわたる内容が盛り込まれていることです。これにより、読者は作品だけでなく、作家や作品の背景にも触れることができます。
また、表紙アートも注目されており、毎年異なるアーティストが担当しています。過去の表紙には、水玉螢之丞や西島大介など、実力派のアーティストの作品が見られます。
まとめ
『SFが読みたい!』は、SF小説の愛好者にとって、ただのガイドブックではなく、新たな感動を提供してくれる宝庫です。毎年の新刊情報を逃さずチェックすることで、あなたのSFライフが更に充実することは間違いありません。