SG-1000II

SG-1000II：セガの家庭用ゲーム機（1984年）

SG-1000IIは、1984年7月にセガ・エンタープライゼスから発売された家庭用テレビゲーム機です。価格は15,000円でした。

概要

SG-1000IIは、セガのSG-1000のマイナーチェンジ版として登場しました。主な変更点として、本体の薄型化が挙げられます。また、別売りのキーボード「SK-1100」を接続した際に、デザイン的な統一感が生まれるように設計されています。当時の宣伝文句「つなげればホームパソコン」が、その特徴をよく表しています。SK-1100のパッケージに描かれたパソコンシステムの画像も、SG-1000IIのものに変更されました。

後継機種であるセガ・マークIIIの発売後には、SG-1000IIが「マークII」と呼ばれることもありましたが、これは正式な名称ではありません。

ハードウェア

SG-1000IIには、標準で2つの専用コントローラー「SJ-150」が付属していました。このコントローラーは着脱式であり、形状も変更されています。レバー（つまみ）を取り外すとパッド状になり、本体側面に設けられたスペースに格納できるなど、ファミリーコンピュータのコントローラーを意識したデザインとなっていました。つまみを付けるとパッドがレバーになる仕様は、コントローラーを横持ちだけでなく、従来の縦持ちでも使えるように配慮した結果です。

初期に流通したSJ-150には、方向キーの反応が鈍いという不具合がありました。後に、ゴム製の楕円形のボタンを樹脂製の丸ボタンに変更したコントローラー「SJ-151」がリリースされ、それを同梱した本体も短期間流通しました。

SG-1000では、カートリッジスロットの強度不足や、一部マイカードソフトの動作不具合、コントローラ端子の5V供給問題がありましたが、SG-1000IIではこれらの問題がすべて解消されています。

また、SG-1000IIと同形状で、トップパネルにセガのロゴと商品名の代わりに「CGCホームテレビゲーム 遊びの天才」と表記された本体も存在しますが、詳細については不明です。

SG-1000IIは、SG-1000と同様に、パッケージや本体外装、基板設計が何度か変更されています。外観上の違いはわずかで、底面のゴム足の数が5個または6個である、同梱のコントローラーがSJ-150かSJ-151であるといった程度です。しかし、内部の基板設計は大幅に変更されています。

主な相違点として、以下の3つのタイプが存在します。

SG-1000と同じパーツ構成のV-RAMに2KiB D-RAMが8つ搭載されているタイプ
V-RAMを8KiB×2に変更し、パーツ点数を大幅に減らしたタイプ
VDPとSOUNDを統合したSEGA 315系カスタムチップを搭載したタイプ

セガカスタムチップ搭載機種については、改造することでRGB映像出力が可能になります。一部ロットのパッケージや本体購入時に同梱されているチラシには、赤いゴムボタンのSJ-150を装備したSG-1000IIが使用されていますが、これは撮影用に着色されたもので、一般には流通していません。

仕様

CPU: Z80A（3.58MHz）
RAM: 2KiB
V-RAM: 16KiB
同時表示色数: 15色 + 1色
スプライト: 8 × 8ドット
サウンド機能: SN76489（PSGと機能はほぼ等価。ハードウェアによるエンベロープが無い反面、ノイズの出力をトーン出力と独立して制御可能）
ジョイパッド接続端子: 2個 (パッド2個付属)
ポーズボタン: 本体に設置 (ゲーム一時停止 / 再開用)
ROMカートリッジスロット: 1個
拡張用スロット: 1個 (外付けキーボードSK-1100等の接続に使用)

関連項目

マイカード
セガ・マークIII

外部リンク

セガハード大百科 - SG-1000II

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