SICKS

アルバム『SICKS』の詳細

THE YELLOW MONKEYの6枚目のオリジナルアルバム『SICKS』は、1997年1月22日にファンハウスよりリリースされました。このアルバムはバンドにとって特別な意味を持ち、他のアーティストにはない独自のサウンドが広がっています。

『SICKS』は、バンドのレコード会社を日本コロムビアからファンハウスに移籍後、最初にリリースされたアルバムで、吉井和哉が単独プロデューサーとして関わった初の作品です。タイトルには「6枚目のアルバム」という意味の「SIX」と、病気を意味する「SICK」、そしてロックを示す「ロック（6）」という3つの意味が込められています。これは大阪での「JAM」キャンペーン中に吉井が思いついたもので、完成度の高さにより「日本のロックのマスターピース」と称されています。

アルバムは、前作に引き続きオリコンチャート初登場1位を獲得し、通算600回目の1位獲得作品ともなりました。また、累計販売枚数は63万枚に達し、オリジナルアルバムとしては自身最大のヒット作となりました。吉井はこのアルバムのヒットを喜びつつも、さらなる目標として100万枚の販売を目指していました。録音はロンドンで行われ、吉井は「好きなようにやった」と語り、従来の音楽の型を破る試みを行っています。

また、アルバムリリースの約1か月半前には、初の非公認ベストアルバム『TRIAD YEARS actI〜THE VERY BEST OF THE YELLOW MONKEY』のリリースも決まっており、吉井は「ベストに負けないアルバムを作ろう」とメンバーと話し合っていました。初回生産分にはバンド名の印字されたステッカーも封入されていました。

このアルバムは、音楽性だけでなく、歌詞にも非常に豊かな表現が見られます。例えば、「RAINBOW MAN」では、吉井が当時はまっていた白い覆面の変身ヒーローがモチーフになっており、曲中に印象的なインド風のアレンジが施されています。また、「TVのシンガー」や「薬局へ行こうよ」といった曲も収録され、それぞれに特色を持つナンバーが揃っています。

バンドメンバーはこの作品について「自信になった」と語っており、実際に売上も予想以上に良かったことに驚いています。さらに、吉井自身も「『SICKS』は最高傑作」と称し、他のバンドにはない特異な音を作り出していることを強調しています。特に、他のメンバーが作った曲も高く評価されており、これらの楽曲は今でも多くのファンに愛されています。

このアルバムからは、多くの楽曲がライブでも頻繁に演奏されており、名曲として親しまれ続けています。『SICKS』は、日本のロックシーンにおいて、不動の地位を築いた作品であり、多くのファンから今もなお愛され続けています。音楽に対する情熱や独自の表現を追求したこのアルバムは、THE YELLOW MONKEYの音楽の幅を広げることに成功しました。

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