SKY (MEGA STOPPERの曲)

オリックス・バファローズ球団歌「SKY」

「SKY」（スカイ）は、日本の音楽グループ、MEGA STOPPERが2005年（平成17年）に発表した楽曲で、プロ野球パシフィック・リーグに所属するオリックス・バファローズの公式球団歌として知られています。この曲の作詞、作曲、編曲の全てはMEGA STOPPER自身によって行われました。

制定の経緯と発表

この球団歌が誕生した背景には、2004年（平成16年）に起こったプロ野球界の再編問題があります。この問題を経て、オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズが合併し、2005年シーズンからオリックス・バファローズという新たな球団が発足しました。「SKY」は、この新球団のために制定された応援歌です。

楽曲は、2005年 3月4日に球団の公式サイト上で初めて発表されました。当初、この曲を含む3曲を収めたミニアルバム『ORIX Buffaloes SONGS』（型番BS-001）が、神戸市中央区にある球団オフィシャルグッズ販売店「B-WAVE」にて限定で販売されました。その後、同年6月20日にはJAC POT RECORDSから発売されたMEGA STOPPERのアルバム『SECOND MOTHER』（型番BAT-016）にも収録され、より多くのファンに届けられることとなりました。現在、「SKY」は、同じく2005年に誕生・制定された東北楽天ゴールデンイーグルスの「羽ばたけ楽天イーグルス」と共に、パ・リーグにおいて最も新しい球団歌の一つとして位置づけられています。

楽曲の特徴と球場での使用

「SKY」の歌詞やメロディーには、オリックス・ブルーウェーブという直系の前身球団を想起させるフレーズが、特にサビの合いの手などに効果的に盛り込まれています。これは、新しい球団が過去の歴史を継承していることを示唆する特徴と言えるでしょう。

オリックスの主催試合においては、「SKY」は試合を盛り上げる上で非常に重要な役割を果たしています。定番の使用場面は、7回裏の攻撃が開始される前と、オリックスが見事に勝利を収めた試合の終了直後です。これらのタイミングで球場内に楽曲が流れ、ファンは一体となって声援を送ります。

主催試合以外でも、例えばセ・パ交流戦やオープン戦でオリックスが阪神タイガースと対戦する際に、阪神の本拠地である阪神甲子園球場や京セラドーム大阪でもこの曲が流れることがあります。これは2018年のオープン戦から始まりましたが、当初は主催試合用の音源よりも短く編集されたバージョンが使用されていました。そのため、外野席（京セラドーム大阪ではライトスタンド）に陣取るオリックスファンが、音源が途切れた後もアカペラで歌い続ける光景が度々見られました。しかし、2023年からは、阪神主催の公式戦において、主催試合と同様の長さの音源が使用されるようになり、ファンの応援スタイルにも変化が見られました。

多様なバージョンと関連楽曲

「SKY」には、様々なイベントや企画に合わせた多くの派生バージョンが存在します。例えば、沖縄での試合開催時に使用される沖縄バージョン、アニメソング風のアレンジ、戦国時代をテーマにしたバージョン、サンバのリズムを取り入れたバージョンなどがあり、球場を訪れるファンを楽しませています。また、球団の公式ダンス＆ヴォーカルユニットであるBsGirlsによるカバー版も制作されており、2014年以降、オリックスが勝利した際にはこのBsGirlsバージョンが使用され、彼女たちのCDにも収録されています。

球団歌「SKY」を手がけたMEGA STOPPERは、これ以外にもオリックス・バファローズのために数々の応援歌を制作しています。「PLAY BALL」、「Bop!!」（2006年発表）、「CALLING」（2010年発表）などがその例です。これらの応援歌の多くは、2013年までに合計6枚がリリースされたCDシリーズ『ORIX Buffaloes SONGS』に収められ、球団の応援文化を豊かにしています。

メディアでの注目

近年、「SKY」はメディアでも注目される機会が増えています。特に、兵庫県出身・在住のシンガーソングライター田畑実和が、2021年シーズンから「うたリポ」（歌えるリポーター）としてオリックス・バファローズの場内アナウンサー兼スタンドリポーターを務めるようになったことが影響しています。2021年10月には、「SKY」と田畑自身の楽曲を収録したプレデビューシングルが、テイチクエンタテインメントが新設したレーベル「REALI-T RECORDS」の第1号シングルとして関西地方限定で発売されました。さらに、2022年 3月15日にNHK総合テレビで放送された音楽番組『うたコン』では、田畑実和が「バファローズの勝利の女神」として紹介され、オリックスが2021年に25年ぶりにパ・リーグで優勝した快挙に触れつつ、「SKY」を弾き語りで全国に披露しました。また、朝日放送ラジオのスポーツ情報番組『Monday! SPORTS - JAM』内のコーナー「これぞ!Bs魂」では、2017年から番組終了の2021年まで、オリックスが勝利した際に番組出演者がBsGirls版の「SKY」を合唱することが恒例行事となっていました。

「SKY」は、オリックス・バファローズの歴史、ファンの情熱、そしてチームの勝利を象徴する楽曲として、球団にとって不可欠な存在であり続けています。

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