SMIT

SMIT (System Management Interface Tool) は、IBMのAIXオペレーティングシステムで利用される、メニュー駆動型のシステム管理ツールです。特にシステム構成の管理において、その機能が発揮されます。

特徴

SMITは、主に以下の特徴を備えています。

2つの操作モード: テキストベースの操作と、X Window Systemを利用したグラフィカル操作の2つのモードを選択できます。
対話型メニューインターフェース: ユーザーはメニューを辿りながら、システム管理タスクを容易に実行できます。
ユーザー補助機能: システム管理を支援するための様々な機能が搭載されています。
システム管理活動のロギング: 実行したシステム管理操作の記録を残すことができます。
システム管理タスクへの高速パス: 特定のタスクへ素早くアクセスするための機能を提供します。
SMIT画面のユーザー定義: SMITの表示画面をユーザーのニーズに合わせてカスタマイズできます。

操作モード

SMITは、テキストモードとグラフィカルモードの2つの操作モードを提供しています。

テキストモード: 多くの環境で利用可能であり、一般的に好まれる操作モードです。コマンドラインから `smitty` または `smit -a` と入力することで起動します。
グラフィカルモード: X Window System環境で利用可能です。コマンドラインから `msmit` または `smit -m` と入力することで起動します。
自動選択: `smit` とだけ入力した場合、システムがグラフィカルインターフェースをサポートしているかどうかを自動的に判断し、可能であればグラフィカルモードで起動します。

エンドユーザーインターフェース

SMITは、対話型のメニューベースのユーザーインターフェースを採用しており、AIXにおける日常的なシステム管理作業を簡略化するように設計されています。システム管理業務は、機能ごとに分類され、メニュー、セレクター、ダイアログ画面を通じてアクセスできます。例えば、ソフトウェアのインストール作業は、「ソフトウェアのインストールと管理」というメニュー項目にまとめられています。

タスクを実行中、画面には「RUNNING」というメッセージが表示され、タスクが完了すると「OK」または「FAILED」というメッセージで結果が通知されます。グラフィカルモードでは、タスク実行中に人が走るアニメーションが表示され、成功時には喜び、失敗時にはうなだれる様子がアニメーションで表現されます。

SMIT画面には、システムの実際の構成が表示されます。表示される内容は、インストールされているソフトウェアやハードウェアによって異なりますが、ユーザーは必要に応じてカスタマイズも可能です。デバイス画面では、ネットワーク、ストレージアダプター、ディスクドライブなど、デバイスの種類ごとに適用可能なシステム管理タスクを選択できます。

関連項目

SMITは、AIXのシステム管理ツールとして重要な役割を担っています。

AIX: SMITが動作するオペレーティングシステムです。
他のUnix系システム上の同様の機能を持つツール: 他のUnix系システムにも、同様のシステム管理ツールが存在します。
linuxconf: Linuxシステムで利用される設定ツールです。
Webmin: Webベースのシステム管理ツールです。
YaST: SUSE Linuxで利用されるシステム管理ツールです。

外部リンク

* System Management Interface Tool (SMIT)

もう一度検索