SO-DIMM

SO-DIMMメモリモジュール：小型PCの心臓部

SO-DIMM（Small Outline DIMM）は、ノートパソコンや小型デスクトップPCで使用される小型のメモリモジュールです。DIMMと比較して約半分のサイズであるため、省スペース設計の機器に最適です。プリンタやルーターなどのネットワーク機器にも採用されています。

SO-DIMMのサイズと種類

SO-DIMMは、そのピン数によって様々な種類が存在します。72ピン、100ピン、144ピン、200ピン、204ピン、そして260ピンのモジュールが提供されています。ピン数はデータ転送速度に関係しており、100ピンモジュールは32ビット、144ピンから200ピン以上のモジュールは64ビットデータ転送をサポートしています。これは、デスクトップPC用DIMMの168ピン、184ピン、240ピンといった規格に相当します。

種類の見分け方：切り欠きがポイント

SO-DIMMの種類を見分けるには、モジュール端子の「切り欠き」が重要な手がかりとなります。切り欠きの位置と数はピン数によって異なり、100ピンは2つの切り欠き、144ピンは中央付近に1つ、200ピンは端部に1つあります。

特に200ピンSO-DIMMは、DDR世代ごとに切り欠きの位置が微妙に異なっており、DDR、DDR2、DDR3、DDR4など互換性のない規格への装着を防ぐ工夫がされています。DDR2とDDR3では切り欠きの位置が異なるため、注意深く確認しなければなりません。一見して判別が難しい場合もありますので、マザーボードのスロットとメモリの形状を慎重に比較することが重要です。

動作速度と電圧

SO-DIMMの動作電圧はDIMMとほぼ変わりません。技術の進歩により、DIMMと同等の動作速度（クロック数）とCASレートを実現しています。例えば、DDR2 SO-DIMMでは800MHz PC6400、DDR3では1866MHz PC14900といった高速動作が可能です。また、記憶容量も512MB、1GBから、さらに大容量のモジュールが利用可能です。

SO-DIMMと関連技術

SO-DIMMは、省スペース化を追求したメモリモジュールの規格です。同じような省スペース化のニーズに対応する技術として、ロープロファイルPCI規格も挙げられます。また、SO-DIMMの後継規格として、より薄型で短絡を防止し、高速なLPDDR5Xメモリを搭載可能なCAMM(Compact Access Memory Module)規格が登場しています。

まとめ

SO-DIMMは、ノートパソコンや小型PCにおいて重要な役割を担うメモリモジュールです。その小型サイズと様々な種類、そして高速動作は、現代のモバイルコンピューティングを支える基盤技術となっています。メモリを選ぶ際には、ピン数、切り欠きの位置、動作速度、容量などを確認し、マザーボードとの互換性を確認することが重要です。

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