SOGI

SOGIの概要

SOGI（ソジ）とは、「Sexual Orientation & Gender Identity」の頭文字を取ったもので、日本語に訳すと「性的指向と性自認」となります。この言葉は、性的指向だけでなく、性自認に関する様々な側面を含む広い概念であり、LGBTよりも包括的な意味を持っています。また、SOGIに関連する用語として「SOGIE（ソジー）」や「SOGIESC（ソジエスク）」もあり、これらは性表現や性的特徴も考慮に入れた用語です。

SOGIの定義

SOGIは、性的指向（SO）と性自認（GI）という二つの主要な側面で構成されています。性的指向は、異性愛や同性愛、両性愛、無性愛など、自分がどのような性に対して愛情を抱くかを示します。一方、性自認は、自分がどの性別に属していると感じるかを指し、身体的な性差とどのように関わるかによってシスジェンダーまたはトランスジェンダーに分類されます。

このように、性的指向と性自認は異なる概念であるため、社会における誤解が解消されることが期待されています。具体例として、同性を愛する人を「心が女性だから」といった具合に単純化する誤解を防ぐことが目指されています。

また、SOGIのさらに広い概念を包括するために「SOGIE」や「SOGIESC」といった用語が必要とされるようになりました。これによって、性表現や性的特徴を含んだ議論が促進されます。

日本におけるSOGIへの理解と動き

近年の日本の政治においても、SOGIに関する理解が深まっています。2016年に公明党は、性的マイノリティへの差別を解消するためのプロジェクトチームを設置し、具体的な法制化が求められています。このプロジェクトの座長は、国会内での記者会見で「人権侵害を抑制するため、性的指向と性自認に関する法制の成案を得ることは喫緊の課題である」と述べました。

また、2016年の院内集会では、特に「LGBT」という言葉が持つ限界について言及され、SOGIという用語がよりスムーズな理解を促す可能性についての意見も出ました。

SOGIハラスメント（SOGIハラ）とその対策

「SOGIハラスメント」または「SOGIハラ」とは、性的指向や性自認に関する差別的行動や、当事者の許可なくその情報を第三者に暴露する行為を指します。このようなハラスメントは、被害者の精神的な健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。


2017年には、政治家たちが集まり「SOGIハラ」に関する議論を行い、その効果的な対策と啓発を進める動きがありました。また、労働基準監督署による認定事例もあり、具体的な被害例が報告されています。これに対して職場における指針が設けられ、パワーハラスメントの防止に向けた法規制も強化されています。

指針の内容には、職場内における性的指向や性自認に関する侮辱的な言動を禁止することや、無許可で個人情報を共有することの禁止が含まれています。事業主には労働者を保護するための具体的な義務が課せられ、周知の徹底や相談窓口の設置が求められています。

結論

SOGIという概念は、ジェンダーの多様性や人権の尊重についての理解を深めるために重要な用語です。日本においてもSOGIの重要性が認識されつつあり、それに基づく法整備が急務とされています。私たちは、このトピックにさらなる注意を払い、多様性を尊重する社会を形成する努力が求められています。

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