『SOUNDTRACKS』は、日本の人気バンド
Mr.Childrenが2020年12月2日にリリースした20枚目のオリジナル
アルバムです。この
アルバムは
トイズファクトリーから公開され、
シングルとして発表された楽曲や、さまざまなテレビドラマやCMのタイアップ曲など、幅広い楽曲が収められています。全曲が
ロンドンでレコーディングされたのも大きな特徴です。
収録されている楽曲は全部で10曲です。その中には
シングルとしてリリースされた「Birthday」「君と重ねたモノローグ」「turn over?」のほか、カンテレ・フジテレビ系ドラマ『
姉ちゃんの恋人』の主題歌「Brand new planet」、キリンビールのCMソング「others」、日本テレビ系情報番組『
ZIP!』のテーマソング「The song of praise」も含まれています。「Documentary film」も
アルバムに収録されており、これは『第71回
NHK紅白歌合戦』でも披露された曲です。
レコーディングの背景
本
アルバムの制作に先立ち、
Mr.Childrenは2019年に開催したドームツアーを経て、
ロンドンでのレコーディングを決定しました。これは田原健一の提案によるもので、彼がサム・スミスの
アルバムへの影響を受け、そのスタイルに魅了されていたことがきっかけでした。メンバー全員が海外でのレコーディングに対して前向きで、お互いの刺激を求めた結果、今回のプロジェクトが実現しました。
制作やプロデュース
レコーディングは
ロンドンのRAK Studiosと
ロサンゼルスのSunset Soundで行われ、音楽エンジニアとして
グラミー賞受賞歴のあるスティーヴ・フィッツモーリスが参加しました。彼の存在が、
アルバムの音質向上に貢献したとメンバーは口を揃えています。この
アルバムは、鈴木英哉が言うように「今までにない緊張感をもったレコーディング」であり、アナログレコーディングで制作されることでより生々しい音を実現しています。
アルバムのほとんどの曲に
ストリングスアレンジが加わっており、
ビョークやジャミロクワイの作品にも携わったサイモン・ヘイルが担当しました。彼のアレンジは
桜井和寿によって高く評価され、歌詞の深い解釈を施されたとされています。また、本
アルバムの制作過程においては、
プロデューサーやエンジニアとのコラボレーションが新たな可能性を生むことに貢献しました。
音楽の特徴とメッセージ
桜井は本
アルバムを通じて、歌詞の内容が年齢に応じた深みを持つことを意識していたと語っており、自身の50代を迎えることをテーマにする楽曲も存在します。そのため、さまざまな世代に共感される音楽が生まれることとなりました。
アルバム全体として「色彩豊かな音楽を提供したい」という思いから名付けられた『SOUNDTRACKS』というタイトルには、聴く人々の日常に寄り添うサウンドが込められています。
アートワークとプロモーション
アートワークは
常田大希が手掛け、ジャケットデザインには時代を越えた乗り物が描かれており、製作過程や発売周辺のプロモーションも話題を集めました。本作は初回限定盤、通常盤、アナログ盤など、さまざまな形態でリリースされ、映像特典も付属することでファンの支持を得ています。さらに、リリース後には多くのメディアでの出演や、プロモーション活動も展開されました。
評価と受賞
本
アルバムは発売初週に27.9万枚を売り上げ、
オリコン週間
アルバムチャートで初登場1位を獲得するなど、高い評価を得ています。また、
Billboard JAPANでも高評価を得ており、多くの
音楽評論家からもその完成度の高さが称賛されています。音楽ライターたちはこの作品を「優しさを持つ
アルバム」として位置付け、
Mr.Childrenの新たな一歩を感じる作品として評価しています。
このように、
Mr.Childrenの『SOUNDTRACKS』は新しい挑戦と既存の音楽要素が混ざり合い、聴く人々に深い感動を与える作品に仕上がっています。