SPOON (中森明菜のアルバム)

アルバム『SPOON』の概要

『SPOON』は日本の歌手中森明菜による18枚目のスタジオ・アルバムで、1998年6月17日にガウスエンタテインメントからリリースされました。このアルバムは、前作『SHAKER』から約1年3か月ぶりの新作であり、中森がガウスエンタテインメントに移籍してから初めてのスタジオアルバムとなります。初回生産盤は、赤色のカラーCDケースが特徴となっています。

制作の意図と背景

このアルバムは中森自身のプロデュースにより完成され、サウンド・プロデュースには藤原いくろうが起用されています。中森は、アルバムの基本的なコンセプトについて、「四季を通じての人生のイベントを一枚に収めた作品」と語り、年間を通じて楽しめる作品にしたいとの思いを持って制作に臨みました。レーベルは本作を四季の風情とともに、中森の女性観も表現されていると説明しています。

アルバムに参加した作曲家には、ディアマンテスのボーカリストアルベルト城間や宇都美慶子、ロシアのシンガー・ソング・ライターOrigaなどが名を連ねており、楽曲集めのためには約4か月にわたって練り直しや入れ替えに取り組んだとされています。

シングルとツアー

本作からのリード・シングル「帰省～Never Forget～」は、1998年2月11日に発売され、同曲は中森が主演したドラマ『冷たい月』の主題歌としても知られています。その後、5月21日には2枚目のシングル「今夜、流れ星」がリリースされ、こちらの収録曲「嵐の中で」もシングルカットされています。

アルバムのリリースに伴い、中森明菜は同名のコンサート・ツアー『SPOON』を1998年6月21日から7月27日まで全国14都市で開催しました。

アルバムの特徴と批評

収録されている楽曲には、「帰省」や「クリスマス」、「花曇り」などの季語が使われており、四季や結婚式をテーマにしたものが多く存在します。『CDジャーナル』の批評によると、このアルバムでは自由にのびのびと歌っている中森の姿がピックアップされており、彼女独自の世界観が表現されています。一方『読売新聞』では、数多くの作家が関わっているにもかかわらず、全体のトーンがしっかりと貫かれている点が評価されています。

チャート成績

本アルバムは1998年6月29日付のオリコン週間アルバムチャートで最高17位を記録し、合計3週にわたってランクインしました。

収録曲とミュージシャン

アルバム『SPOON』には多岐にわたる楽曲が収められていますが、その詳細な収録曲リストやクレジットといった情報も整理されています。各楽曲の特徴や制作に関わったミュージシャンについても記載されており、アルバム全体を通じて中森明菜の音楽的な広がりと深みを伝えています。

中森明菜の『SPOON』は、彼女の表現力と音楽性を凝縮した重要作品と言えるでしょう。

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