STARシリーズ

STARシリーズ（スターシリーズ）

STARシリーズは、NTTデータが金融機関向けに展開した勘定系システムのアウトソーシングパッケージを指しています。このシリーズは、さまざまな金融機関のニーズに応えるために設計されており、特に持続的な運用と技術革新を重視したシステムの集合体です。本記事では、STARシリーズの中でも特にSTELLA CUBE（ステラキューブ）について詳しく説明します。

概要

2011年10月時点で、STARシリーズは以下の3つの世代によって構成されていました。
1. STAR-21
2. STAR-ACE
3. STELLA CUBE

この中で、STAR-ACEは2011年に稼働を開始したSTELLA CUBEへと移行が進められ、その移行が完了次第、廃棄される予定でした。特に、仙台銀行がSTAR-21のシステムからSTELLA CUBEへと切り替える際には、STAR-21およびSTAR-ACEのシステムも同時に終息を迎え、「STARシリーズ」はその役目を終えました。さらに、STARシリーズには、外国為替オンライン共同システムであるSTAR-FREXも組み込まれています。

STAR-21の採用行

STAR-21は、日立製作所のメインフレームを基盤としたシステムで、2000年5月から稼働が開始されました。このシステムは、各行が独自に運用していたシステムをアウトソーシングし、統合して構築されたものです。2009年5月にはハードウェアの更新を行い、第2世代システムとしての稼働が開始されましたが、仙台銀行のSTELLA CUBEへのリプレースの過程で、運用を終了しました。

旧稼働行

• - 仙台銀行:

- 2000年5月稼働開始
- 2013年5月に廃棄

• - 茨城銀行:

- 2001年5月稼働開始
- 2010年5月、他システムへの移行に伴い離脱

STAR-ACE

STAR-ACEは、1997年5月から富士通製メインフレーム上で稼働を開始し、中下位行向けの共同システムとして設計されました。参加する銀行の移行が完了するまでの間運用され、その後、STELLA CUBEの導入に伴い廃棄されました。

旧稼働行

• - 長野銀行:

- 1997年5月開始
- 2012年5月に廃棄

• - 神奈川銀行:

- 1998年1月開始
- 2012年7月に廃棄

STELLA CUBE

STELLA CUBEは第3世代の勘定系システムで、NTTデータの次期共同センターとして位置付けられており、コアソフトウェアにBeSTAを採用しています。このシステムの名称は、「STAR」のイタリア語表現に由来し、3つの要素（戦略的、標準、安定的）を表す「ST」の組み合わせとしています。

2011年10月に稼働を開始し、仙台銀行などの既存行と新しい参加行が集結しました。2013年5月には仙台銀行がこのシステムへと切り替え、以降はSTARシリーズの勘定系システム一本化が実現しました。今後は2030年以降に統合バンキングのクラウド化が検討されています。

現稼働行

• - 但馬銀行:

- 2012年5月7日稼働開始

• - 長野銀行:

- 2026年に八十二長野銀行に合併予定

STARシリーズは、金融システムの進化とともに、参加する行のニーズに応じたサービスを提供し、柔軟な運用が求められる現場において大きな役割を果たしてきました。

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