STOP MOTION (尾崎亜美のアルバム)

尾崎亜美の3枚目のスタジオ・アルバム『Stop Motion』は、1978年7月5日に東芝EMI/エキスプレスからリリースされました。本作は、尾崎自身がプロデュースと編曲を手掛けた初めての作品であり、彼女の音楽キャリアにおいて重要なターニングポイントとなりました。

これまでとは異なり、本作ではディレクターからの要望でストリングスを取り入れることになり、ストリングスの知識がなかった尾崎は、急遽編曲に関する本を購入し、一夜漬けで弦のアレンジを勉強しました。以前から松任谷正隆のアレンジの手腕を間近で見ていた経験から、大まかな手順は理解していたものの、新たな試みとして、自身のアイデアを積極的に取り入れ、アレンジに挑戦しました。

尾崎自身は、松任谷正隆の手腕には及ばないと謙遜しつつも、この挑戦が自身の成長に繋がったと述べています。当初は不安もあったものの、実際にやってみると面白く、その経験が現在の自身を形成する上で大きな影響を与えたと語っています。

アルバムには、シングル「ストップ モーション」(アルバム・バージョン)、「嵐を起こして」の他、南沙織に提供した資生堂のCMソング「春の予感 -I've been mellow-」のセルフ・カバーも収録されています。また、コーラスには寺尾聰やオフコースの小田和正、鈴木康博らが参加し、楽曲に華を添えています。

ジャケット写真は、レコーディングの合間に小田原周辺の海岸で撮影されました。自然な雰囲気の中で佇む尾崎の姿が印象的です。

2009年4月22日には、紙ジャケット仕様（CD:TOCT-26825）で再発売され、「ストップ モーション」のシングル・ヴァージョンがボーナス・トラックとして追加収録されました。

収録曲

1. STOP MOTION (アルバム・バージョン)
2. WANDER LAST
3. 冥想
4. 春の予感 -I've been mellow-
5. INNER TRIP
6. 嵐を起こして
7. Meditation
8. ORIGINAL BLUE
9. VOICE
10. SHADY LADY

参加ミュージシャン

尾崎亜美 (Vocal, Keyboards)
寺尾聰 (Chorus)
小田和正 (Chorus)
鈴木康博 (Chorus)

レコーディングスタッフ

プロデューサー：武藤敏史、尾崎亜美
レコーディングエンジニア：Ryoji Hachiya
録音：TOSHIBA-EMI Studio, ONKIO HAUS Studio, FREEDOM Studio ROCKWELL KITCHEN
リミックス：TOSHIBA-EMI mixdown Room
デザイン：Kunio Shutoh
写真：Tamjin
* リマスター監修・ライナーノート：田家秀樹

『Stop Motion』は、尾崎亜美が新たな音楽的挑戦を試みた意欲作であり、彼女の才能が存分に発揮されたアルバムとして、今もなお多くの音楽ファンに愛され続けています。

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