STRAIGHT (コブクロのアルバム)

コブクロ3枚目のオリジナルアルバム『STRAIGHT』：普遍的なテーマと洗練されたサウンド

2003年11月6日、フォークデュオ・コブクロがリリースした3枚目のオリジナルアルバム『STRAIGHT』は、彼らの音楽性を多角的に示す作品として高い評価を受けています。シングル曲として既に人気を博していた「雪の降らない街」「宝島」「blue blue」に加え、アルバムのために書き下ろされた楽曲、そしてシングル曲のカップリング曲の別バージョンなどが収録されており、多様な楽曲群が聴く者の心を捉えます。

アルバム全体を彩るサウンドは、アコースティックギターを基調としたコブクロらしい温かみのある音色を軸に、様々な楽器が絶妙に配置されています。ストリングスやホーンセクションなどのオーケストレーションを効果的に使用することで、楽曲に深みと広がりを与え、聴く者の想像力を掻き立てるような、緻密で奥行きのあるサウンドスケープを構築しています。

個性際立つ楽曲の数々

アルバム収録楽曲は、それぞれの持ち味が際立っており、コブクロの幅広い表現力を示すものとなっています。

「blue blue」: 爽快感あふれるサウンドと、切ないメロディーが印象的な楽曲。
「手紙」: 小渕健太郎さんが青年海外協力隊としてベトナムに渡った友人に向けて書き下ろした楽曲。友人を思う温かい気持ちと、遠く離れた地での経験が織りなす複雑な感情が、繊細な歌声によって表現されています。
「真実の口」: ドラマチックな展開と、力強いメッセージが特徴的な楽曲。
「雪の降らない街」: 彼らの代表曲の一つであり、冬を舞台にした切ないラブソング。静けさの中に潜む感情の揺らぎが、巧みなメロディーと歌詞によって表現されています。
「まーだだよ」: 軽快なリズムと、飾らない歌詞が魅力的な楽曲。
「INVISIBLE MAN」: 小渕健太郎さんのソロ曲。彼の個性的な音楽性が存分に出された、聴き応えのある楽曲。
「愛する人よ（Studio Live）」: シングルバージョンとは異なる、ライブならではの熱気が感じられるアレンジが施された楽曲。イントロには二人の軽妙なトークも収録されており、ライブ感を味わえます。
「背番号1」: 黒田俊介さん作詞作曲の楽曲。間奏部分には、野球のホームランシーンを思わせる効果音が使用されています。
「昨日の日のワルツ」: ノスタルジックな雰囲気漂う楽曲。
「宝島」: コブクロを代表するヒット曲の一つであり、彼らのポジティブなエネルギーが感じられるアップテンポな楽曲。
「Holy Snowy Night」: コブクロによるクリスマスソング。温かくも幻想的な雰囲気が、冬の夜空を彩ります。
「STRAIGHT」: アルバムタイトルを冠した楽曲。アルバム全体のテーマを象徴するような、力強いメッセージが込められています。

豪華な演奏陣

『STRAIGHT』は、多くのセッションミュージシャンが参加したことも特徴の一つです。ドラムス、ベース、ギター、キーボードといった主要な楽器に加え、ストリングス、ホーンセクション、パーカッション、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、サックスなど、様々な楽器が楽曲を彩り、豊かなサウンドを創り出しています。これらの演奏陣の腕前も、アルバム全体のクオリティを高める上で大きな役割を果たしています。

ライブ映像作品への収録

アルバム収録曲の多くは、コブクロのライブ映像作品にも収録されており、その人気と完成度の高さが伺えます。特に「blue blue」「手紙」「雪の降らない街」「宝島」などは、ライブでの盛り上がりも高く、彼らの代表曲として広く親しまれています。

『STRAIGHT』は、コブクロの音楽的才能と、多くのミュージシャンとのコラボレーションによって生まれた、彼らの代表作と言える一枚です。多彩な楽曲と高い演奏技術、そして普遍的なテーマが込められたこのアルバムは、長く聴き継がれる名盤として、音楽ファンに愛され続けています。

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