Sasakure.UK

sasakure.UK（ササクレ・ユーケイ）

sasakure.UKは、日本の音楽シーンにおいて独自の世界観を持つソングライターであり、DJ、ボカロプロデューサーです。福島県出身で、活動名義には「ささくれP」も含まれています。彼は自主レーベル「ササクレイション」を設立し、数々の楽曲をリリースしてきました。特に、代表曲である『＊ハロー、プラネット。』や『トンデモワンダーズ』は、ボカロファンから高い人気を誇っています。

彼の音楽には、「SF」と「寓話」のテーマが色濃く反映されており、チップチューン系のサウンドを取り入れたり、ドット絵アニメーションやアートワークにも力を入れています。音楽だけでなく、視覚的な表現も重視し、独自のスタイルを築いています。また、ゲーム・ミュージックや日本文学からの影響も受けており、特に宮沢賢治や星新一、手塚治虫といった著名な作家に大きな影響を受けていると語っています。

高校生時代に携帯電話の着メロ製作アプリを使って音楽制作に目覚め、その後2007年から動画共有サイト「ニコニコ動画」でVOCALOIDを利用した楽曲を発表し始めます。彼の作品は「VOCALOIDにしか表現できないようなアプローチ」を求め、独特な音楽スタイルを展開。2009年にはVOCALOIDシーンで注目を浴び、2010年3月3日にはアルバム『ボーカロイドは終末鳥の夢を見るか？』をリリース。

また、2010年3月25日には、PlayStation Portable用リズムアクションゲーム『初音ミク -Project DIVA-』のために『＊ハロー、プラネット。』のPVを元にしたミニゲームも制作され、ゲーム内でも評価を受けました。彼は2011年にロックバンド「有形ランペイジ」を結成し、より多様な音楽表現に挑戦することとなります。特に、VOCALOID楽曲の生演奏に取り組み、その可能性を追求しています。

2012年4月には、VOCALOIDおよび女性ボーカリスト5名を迎えた2ndアルバム『幻実アイソーポス』をリリースし、「人と機械の共存」のテーマを掲げています。翌年には3rdアルバム『トンデモ未来空奏図』を発表し、初回限定版にはアニメーション作家による描き下ろしマンガも同梱されました。これにより彼のSF的な世界観がさらに広がりました。

その後、彼自身が考案したストーリーに基づく音楽プロジェクトを進め、2014年12月には多様なボーカルを用いたミニアルバム『摩訶摩謌モノモノシー』をリリース。続けて2015年12月にはその続編となる4thアルバム『不謌思戯モノユカシー』を発表し、音楽や映像制作にも手を広げています。このように、sasakure.UKは音楽に対して多角的なアプローチを行い、自身のスタイルを確立しています。

近年、彼は様々なジャンルのクリエイターとのコラボレーションも展開しており、動画の総再生回数も多くのファンに支持されています。視覚芸術や音楽制作において、彼のマルチな才能は高く評価されています。特に、彼が手掛けた楽曲は、そのコンセプトや世界観に基づいたビジュアルアートとともにファンから愛されています。

彼の音楽は、個性的な表現と哲学的なテーマを融合させ例えられるものであり、聴く者に深い印象を与える作品として、ますます注目を集めているアーティストです。

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