Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition

Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition (SPARC)

Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition（SPARC）は、1998年にアメリカの研究図書館協会によって設立された、国際的な学術および研究図書館の組織です。SPARCは、特にスカラーシップにおけるオープンアクセスの推進に力を入れています。現在、アメリカ、ヨーロッパ、日本、中国、オーストラリアなどの地域で800以上の学会がSPARCに参加しています。また、2001年にはSPARCヨーロッパが設立され、さらなる地域的な活動が展開されています。現行のエグゼクティブ・ディレクターはヘザー・ジョセフ氏が務めています。

設立の歴史

SPARCの理念は、1997年に開催された米国研究図書館協会の年次総会で初めて提唱されました。この年、ウィスコンシン大学の図書館司書であるケネス・フレージャーが、参加者に対して学術雑誌の新しい出版モデルの必要性や、多くの図書館によって作られたファンドを活用した低コストの出版物の開発を提案しました。2002年には、初代所長であるリック・ジョンソンがSPARCの設立を主導し、多くの図書館司書が改革を求める声を上げ始めました。

SPARC著者添付文書

SPARCは著作者が学術出版社との間で交渉を行う際に利用できる著者添付文書を発行しています。この文書は出版社に許可を求めるためのテンプレートの役割を果たします。著作者がこの文書を使用することで、無制限の著作物の使用、著作物の帰属の受け取り、さらにはセルフアーカイブに関する権利を保持できます。一方で出版社には、営利目的での著作物の配布や学術雑誌の初版に対する帰属を得るための非独占的な権利が与えられます。

支援団体

SPARCの設立当初からの支援団体には、アメリカ大学協会（AAU）、アメリカ大学協会出版局（AAUP）、Big 12 Chief Academic Officersが含まれています。その後、大学・研究図書館協会やカナダ大学協会、Australian Vice-Chancellors' Committee、カナダ研究図書館協会、Jisc、公立・ランドグラント大学協会、SCONULなど、多くの団体がSPARCを支持しています。

結論

SPARCは、オープンアクセスを推進する国際的なプラットフォームとして、学術出版における革新とアクセスの向上に貢献しています。図書館や学術機関が持つ役割を強化し、また著作者の権利を守るための取り組みは、今後の学問の発展に重要な影響を与えることでしょう。興味がある方は、公式ウェブサイトを訪れることをお勧めします。

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