Scribes

Scribes テキストエディタについて

Scribes（スクライブス）は、GNOMEデスクトップ環境のために開発されたテキストエディタですが、KDE、Enlightenment、XFCEなどの他のフリーなデスクトップ環境でも利用可能です。その設計思想は、ユーザーの作業の流れを妨げることなく、単調な作業を自動化し、不必要な設定変更を排除することに重点を置いています。これにより、シンプルかつ効率的なテキスト編集作業が実現できます。

設計思想

Scribesは、以下の目標を掲げて設計されています。

作業効率の最大化: ユーザーの作業フローを最小限に阻害することを目指します。
自動化: 反復作業や退屈な作業を自動化し、ユーザーの負担を軽減します。
シンプルさの追求: 不要な設定を避け、シンプルで直感的な操作性を実現します。
理性的な編集: シンプルな操作で、高度な編集作業を可能にします。

これらの目標を達成するために、Scribesは従来の慣習にとらわれず、革新的な機能を取り入れています。

主な特徴

Scribesには、以下のような特徴があります。

スニペット: 動的なテンプレートシステムであるスニペットにより、定型文の挿入などを効率化できます。
自動補完: 単語の入力を自動的に補完し、タイプミスを減らし、入力速度を向上させます。
自動カッコ補完: カッコの入力時に自動的に閉じカッコを挿入し、入力の手間を省きます。
自動保存: ファイルの変更を自動的に保存し、不意のデータ損失を防ぎます。
自動インデント: コードやテキストのインデントを自動的に調整し、可読性を高めます。
ブックマーク: テキスト中の特定の位置をブックマークし、素早く移動できます。
エンコーディング: 様々な言語のエンコーディングに対応し、テキストの文字化けを防ぎます。
ドラッグ&ドロップ: テキストのドラッグ&ドロップによる移動やコピーが可能です。
多言語サポート: 外国語テキストをフルサポートし、グローバルな環境での利用を可能にします。
ハイライト表示: 30以上の言語に対応したハイライト表示により、コードやテキストを分かりやすく表示します。
GNOME連携: GNOMEデスクトップ環境との強力な連携により、スムーズな操作感を提供します。
多言語翻訳: ドイツ語、ロシア語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語への翻訳に対応しています。

必要なソフトウェア

Scribesの利用には、以下のソフトウェアが必要です。

Yelp
Python
GNOME Python Extras

ScribesはPythonで実装されています。

基本的な使い方

ファイル操作

新規ファイル: ツールバーの「新規」ボタンまたは `Ctrl + N` で新規ファイルを作成します。
名前を付けて保存: ツールバーの「名前を付けて保存」ボタンまたは `Ctrl + Shift + S` でファイルを保存します。
ファイルを開く: ツールバーの「開く」ボタンまたは `Ctrl + O` で既存のファイルを開きます。
ファイルの保存: `Ctrl + S` でファイルを保存します。変更がある場合は、ウィンドウを閉じるときにも自動保存されます。
印刷: ツールバーの「印刷」ボタンまたは `Ctrl + P` でファイルを印刷します。

テキスト操作

元に戻す: ツールバーの「元に戻す」ボタンまたは `Ctrl + Z` で操作を元に戻します。
やり直し: ツールバーの「やり直し」ボタンまたは `Ctrl + Shift + Z` で操作をやり直します。
切り取り: `Ctrl + X` で選択範囲を切り取ります。
コピー: `Ctrl + C` で選択範囲をコピーします。
貼り付け: `Ctrl + V` でコピーまたは切り取ったテキストを貼り付けます。
検索: ツールバーの「検索」ボタンをクリックし、表示される入力欄に検索したいテキストを入力します。`次へ` `前へ` ボタンで候補を移動できます。
置換: ツールバーの「置換」ボタンをクリックし、置換したいテキストと置換後のテキストを入力します。`次へ` `前へ` ボタンで候補を移動し、置換または全置換を実行します。
指定行に移動: ツールバーの「GOTO」ボタンをクリックし、指定したい行数を入力します。

設定

設定: ツールバーの「設定」ボタンまたは `Ctrl + Alt + P` で設定画面を開きます。

フォント: 使用するフォントを選択します。
タブ: Tabキーを押したときのタブ幅を設定します。
ラッピング: テキストをウィンドウ幅に合わせて折り返すかどうかを設定します。
右マージン: 右マージンを示す縦の線を表示するかどうかを設定します。
スペルチェック: スペルチェック機能の有効/無効を設定します。

ショートカットキー

ファイル操作

`Ctrl + N`: 新規ファイル
`Ctrl + O`: ファイルを開く
`Ctrl + S`: ファイルを保存
`Ctrl + Shift + S`: 名前を付けて保存
`Ctrl + P`: 印刷
`Ctrl + W`: ファイルを閉じる
`F1`: ヘルプを表示
`F6`: スペルチェックを有効にする
`F12`: 設定を表示

テキスト操作

`Ctrl + X`: 切り取り
`Ctrl + C`: コピー
`Ctrl + V`: 貼り付け
`Ctrl + Z`: 元に戻す
`Ctrl + Shift + Z`: やり直し
`Ctrl + T`: 行のインデント
`Ctrl + Shift + T`: 行のアンインデント
`Ctrl + A`: すべて選択
`Ctrl + B`: 対応するカッコを探す
`Ctrl + D`: 行をブックマーク
`Alt + Delete`: ブックマークの解除
`Alt + Left`: 前のブックマークに移動
`Alt + Right`: 次のブックマークに移動
`Alt + Shift + Delete`: すべてのブックマークを削除
`Alt + D`: 行の削除
`Alt + J`: 行をつなぐ
`Alt + W`: 単語を選択
`Alt + L`: 行を選択
`Alt + S`: 一文を選択
`Alt + B`: カッコの中のテキストを選択
`Alt + Up`: 選択されたテキストを小文字から大文字に変更
`Alt + Down`: 選択されたテキストを大文字から小文字に変更
`Alt + Shift + Down`: 選択されたテキストの大文字と小文字をスワップする
`Alt + Shift + Up`: 選択されたテキストを大文字にする
`Alt + P`: パラグラフを選択
`Alt + R`: 行末の不要なスペースを削除
`Alt + Shift + R`: 行頭の不要なスペースを削除
`Alt + End`: カーソルから行末までのテキストを削除
`Alt + Home`: カーソルから行頭までのテキストを削除
`Alt + Shift + T`: タブをスペースに変換
`Alt + O`: 現在の行の上に新しい行を挿入
`Alt + Shift + O`: 現在の行の下に新しい行を挿入
`Shift + End`: カーソルから行末までのテキストを選択
`Shift + Home`: カーソルから行頭までのテキストを選択
`Shift + F10`: エディタのポップアップメニューを表示

一般操作

`Home`: カーソルを行頭に移動
`End`: カーソルを行末に移動
`Ctrl + Home`: カーソルを最終行に移動
`Ctrl + End`: カーソルを一行目に移動
`Ctrl + Right`: カーソルを次の単語まで移動
`Ctrl + Left`: カーソルを前の単語まで移動
`Page Up`: カーソルを一ページ上に移動
`Page Down`: カーソルを一ページ下に移動
`Delete`: カーソルの後の文字を削除
`Insert`: エディタのモードを変更。挿入モードか上書きモードになる。
`Backspace`: カーソルの前の文字を削除

ウィンドウ操作

`Alt + F4`: エディタのウィンドウを閉じる
`Alt + F5`: エディタのウィンドウを非最大化する
`Alt + F7`: エディタのウィンドウを移動する
`Alt + F8`: エディタのウィンドウの大きさを変える
`Alt + F9`: エディタのウィンドウを最小化する
`Alt + F10`: エディタのウィンドウを最大化する
`Alt + Space`: エディタのウィンドウメニューを有効にする
`Alt + Tab`: ポップアップでウィンドウ間の移動
`Alt + Shift + Tab`: ポップアップでウィンドウ間を逆方向に移動

ライセンス

Scribesは、GNU General Public Licenseでリリースされています。

関連情報

テキストエディタの一覧

外部リンク

Scribes 公式ウェブサイト
Scirbes バグ報告ページ
Scribes フォーラム
* Scribes メーリングリスト

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