Seesmic

Seesmicの歴史と進化

Seesmicは、ウェブ、モバイル、デスクトップといったプラットフォームに対応したオープンソースのソフトウェアであり、FacebookやTwitterなどの複数のソーシャルネットワークのアカウントを同時に管理することができるツールです。2008年、フランスの実業家ロイック・ル・マールによって設立され、最初はYouTubeとTwitterを結びつけるビデオ共有プラットフォームとしてスタートしました。当初は短いコメントを動画に付けられるサービスとして注目を集めましたが、その後の利用者数の減少に直面し、2009年には一度サービスを終了しました。

その後、Seesmicは新たにモバイル、デスクトップ、ウェブアプリの形式でTwitterやFacebookを含むさまざまなソーシャルメディアのストリームを統合するツールとして復活しました。この再スタートは多くのユーザーを惹きつけ、Seesmicは再び注目を集めることになります。しかし、企業としての収益化には苦労し、2011年にカスタマーリレーションズマネジメント（CRM）アプリケーションとして新たな展開をすることになります。

Seesmicの起源と初期の発展

Seesmicの始まりは、ビデオブログサイトでした。このプラットフォームの狙いは、ウェブカメラからの簡単なアップロードを可能にし、オンラインでのビデオコミュニケーションを推進することでした。最初に公開されたのはDemo Tech Conferenceで、「ビデオ版Twitter」と称されました。

2008年には20,000人のユーザーと70,000人の月間視聴者を記録しましたが、規模の拡大には至らず、同年4月にAdobe AIRを基にしたTwitterクライアント「Twhirl」を買収します。この買収は、SeesmicのSRC技術の向上に寄与しました。

進化するSeesmic

2009年には、ロイック・ル・マールはサイトの成長が停滞していることを認識し、新たな戦略を打ち出します。それは、ビデオのプラットフォームから他のソーシャルメディアのコンテンツを統合するツールへとシフトすることでした。これにより、Seesmicはソーシャルメディア管理の領域での競争力を高めていきます。

パリからサンフランシスコへ移住したル・マールは、数多くの投資者の支援を受け、Seesmicの成長を図りました。2010年1月のPing.fmの買収や、同年3月にはユーザー数が100万人に達したことは、その証左です。

主要な製品

Seesmicは、さまざまなソーシャルメディア用のクライアントを開発しました。具体的には以下のようなアプリケーションがあります:

• - Seesmic Desktop: Adobe AIRを用いて開発された、TwitterおよびFacebookに対応するデスクトップクライアント。バージョン2はMicrosoft Silverlightで再構築され、Google Buzzへの対応も追加されました。
• - Seesmic Web: Google Web Toolkitを利用したTwitterのウェブアプリクライアント。
• - Seesmic for Android: Androidに対応し、Twitter、Facebook、Salesforce Chatterを統合したアプリ。
• - Seesmic for iPhone: iPhoneおよびiPod touch向けに設計されたTwitter、Facebook、Ping.fmのクライアント。

2011年8月、SeesmicはCRM事業へ移行し、AndroidおよびiOS向けにSalesforceのインターフェースを取り入れた新しいCRMアプリケーションを発表しました。これにより、過去のソーシャルメディアアプリケーションは別部門として維持されることが発表されました。

最終的に、2012年9月にはHootSuiteに買収され、Seesmicの歴史は新たな章を迎えることとなります。

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