Shing02

Shing02（シンゴツー）

概要

Shing02（シンゴツー）は、日本のヒップホップMCであり音楽家です。本名は安念 真吾で、1975年に東京都で生まれました。彼の音楽スタイルは、一般的なヒップホップMCとは一線を画し、非常に語りかけるような作品が多く見受けられます。特に「イカルス」や「星の王子様」といった作品にはファンタジーの要素やストーリー性が色濃く反映されており、しばしばポエトリーリーディングのような特徴を持っています。また、戦争や環境問題への強い意識を持ち、夏至フェスなどのイベントに積極的に参加しています。

経歴と活動

Shing02は幼少期をタンザニアやイギリスで過ごし、小学4年生から中学2年生までは千葉県で生活しました。15歳でカリフォルニア州へ移り、その後カリフォルニア大学バークレー校に進学しました。ヒップホップ文化に早くから触れ、特に大学時代に出会ったグループHieroglyphicsのMC Del The Funky Homosapienに触発されて、本格的にMC活動を始めました。1997年には日本初上陸を果たし、多くのイベントに参加していきます。ところが彼は、レコード会社に就職する道を選ばず、音楽の道に専念することに決めました。

1999年に発表したアルバム『緑黄色人種』は、彼の名を広めるきっかけとなり、続く2002年には『400』を発表。この頃にはフジロック・フェスティバルにも出演し、人気を博しました。その後、坂本龍一の反原発プロジェクトに参加し、音楽活動を通じて社会問題にも積極的に取り組む姿勢を見せました。

2008年には、オリジナルアルバム『歪曲』を発表し、リリースツアーを行いました。さらに、鎌仲ひとみ監督のドキュメンタリー映画のサウンドトラックとして『ASHES TO HONEY』を制作し、2012年にはたむらぱんのアルバムにも客演しています。

コラボレーションと他の活動

Shing02は、複数の音楽ユニットやプロジェクトにも参加しています。例えば、プロデューサー名義の「Vector Omega」、DJユニット「フリーランサーズ・ユナイテッド」、即興ジャズ・トリオ「コズミック・ルネッサンス」などがあります。また、彼自身が製作した新しい楽器「フェーダーボード」を使ったプロジェクトも立ち上げるなど、ジャンルを超えた幅広い活動を展開しています。

人物像

Shing02はカリフォルニア大学バークレー校を卒業し、バイリンガルとして日本語と英語を自在に操ります。自己を「未帰国子女」と表現し、「抽象アドベンチャー企業の少年実業家」と自称していることでも知られています。基本的にはベジタリアンであり、飲酒や喫煙はしないライフスタイルを送っています。

彼は音楽活動と同時に、ジャズに対するエッセイを寄稿するなど、多才な面を持ち合わせており、現代のヒップホップシーンにおける重要なアーティストの一人とされています。

もう一度検索