Shoes

Shoesは、プログラミング言語Rubyで利用できるGUIツールキットです。その特徴は、Rubyの文法に沿ったシンプルさと、クロスプラットフォーム対応にあります。元々は、_why(why the lucky stiff)によって、プログラミング教育を容易にするためのツールとして「Hackety Hack」プロジェクトが発表されました。その後、クロスプラットフォーム化を目指して開発されたのがShoesです。

2009年に_whyがサイトを閉鎖し姿を消してからも、コミュニティによって開発が続けられています。プロジェクトがコミュニティに引き継がれた際、各プラットフォームごとの開発作業が大きな負担となり、さまざまなツールキットの利用が試みられました。これらは色の名前で区別され、_whyによるオリジナルC版は「Red Shoes」、各色が満たすべき標準を規定するテストは「White Shoes」、Qtフレームワークを採用したものが「Blue Shoes」、GTKフレームワークを採用したものが「Green Shoes」、そしてJRubyとSwingを採用したものが「Brown Shoes」と呼ばれていました。

その後、Red Shoes(C版)の3.x系は開発が停滞しましたが、保守は続けられています。同時に、Brown Shoes(JRuby版)をベースとしたShoes4が、JRubyとSWTを用いて開発が進められています。

Shoesの使い方

Shoesを使って、何も部品を取り付けていない空のフレームを表示させるには、以下のコードを使用します。

ruby
Shoes.app{}


これはわずか11文字で済みますが、以下のように記述することもできます。

ruby
Shoes.app do end


`{}`または`do`と`end`の間に、具体的な内容を記述していきます。例えば、ハローワールドを表示するプログラムは以下のようになります。

ruby
Shoes.app do
background deepskyblue
title "Hello, world!",
:align => "center"
end


`title`命令は、指定した文字列を34ピクセルで表示します。もう少し小さく表示したい場合は、`subtitle`命令を使用し、26ピクセルで表示させることができます。

ruby
Shoes.app do
subtitle "Hello, world!"
end


日本語を表示させたい場合は、対応するフォントを指定する必要があります。

ruby
Shoes.app do
para("元気ですか？", :font => "osaka")
end

Linuxでの使い方

LinuxプラットフォームでShoesプログラムをダウンロードする際は、シェルスクリプトとバイナリが結合したランファイルになることに注意が必要です。ブラウザのメニューから「別名で保存」を選択してダウンロードしてください。

ダウンロード後、ターミナルから以下のコマンドを実行することでプログラムが起動します。

bash
$ chmod 755 shoes2.run
$ ./shoes2.run

脚注

外部リンク

Shoes公式サイト (英語)
Shoes3系開発サイト (英語)
* Shoes4系開発サイト (英語)

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