Snow Garden (松田聖子のアルバム)

『Snow Garden』の魅力

1987年11月21日に松田聖子がリリースしたアルバム『Snow Garden』は、クリスマスをテーマにした特別な企画アルバムです。この作品は、新たに録音された「Today's Avenue Side」と過去のシングルやアルバムから選ばれた楽曲を収めた「Yesterdays' Street Side」の二部構成となっています。このアルバムは松本隆のプロデュースによって生まれ、箱帯には「聖子のクリスマス・プレゼント」というキャッチコピーが印刷されており、聴く人々にとって特別な贈り物を意識させる内容になっています。

構成と収録内容

新しいアルバムの側面として、「Today's Avenue Side」部分には4曲が収められています。中でも、オープニングとなる「Please Don't Go」は、南佳孝の作曲による7分を超える壮大なバラードで、多彩な楽器が絡み合いながら聖子の透き通るような歌声が引き立ちます。続いて収録されている「妖精たちのTea Party」は、フジテレビ系列の番組「なるほど!ザ・ワールド」のエンディングテーマとしても知られています。この曲は、当初はシングル「Pearl-White Eve」のカップリングになる予定でした。

「Pearl-White Eve」は5分以上の楽曲で、大江千里が作曲した非常に印象的なメロディを持ち、リスナーの心を引き寄せる魅力があります。また、「恋したら…」は辻畑鉄也による5分余りの楽曲で、情感豊かな歌詞が特徴です。

「Yesterdays' Street Side」では、過去の名曲がセレクトされ、多彩な編曲と共に新たな魅力を引き出しています。特に「瞳はダイアモンド」は呉田軽穂の作曲による名曲であり、その名は今でも多くのファンに親しまれています。また、「雪のファンタジー」は松本隆監督の映画「微熱少年」の挿入歌としても注目される楽曲で、今回のアルバムに初めて収録された形となります。この曲は「金色のリボン」に収録されていた「星のファンタジー」の別歌詞・別アレンジバージョンであり、聖夜にふさわしい幻想的な雰囲気を醸し出しています。

特徴と再発の歴史

『Snow Garden』は、シングル曲の別バージョンや効果音、セリフが加わることで、従来のベスト盤とは一線を画しています。特に汽車が発車する効果音やクリスマスにちなんだセリフの挿入は、聴く者に一層の臨場感を与えます。さらに、2006年には74枚組のCDボックス『Seiko Matsuda』に含まれ、2016年には最新デジタルリマスター版が発売されるなど、時代を超えてその音楽は愛され続けています。2021年にはBlu-spec CD2として再リリースされ、「Yesterday's Street Side」が「Yesterdays' Street Side」に修正されるなど、細部にまで配慮がなされています。

まとめ

松田聖子の『Snow Garden』は、クリスマスの雰囲気を描きながら過去の楽曲と新しい録音を融合させた、まさに聖子からの特別なプレゼントです。聴くたびに新しい発見があり、どの世代のファンにも愛される作品です。聖なる夜に、彼女の歌声とともに過ごすのも素敵なひとときとなるでしょう。

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