Starry Wish

水瀬いのり「Starry Wish」徹底解説

「Starry Wish」は、声優・歌手として活躍する水瀬いのりの3枚目のシングル。2016年11月9日にリリースされ、自身初のアニメタイアップ曲として、TVアニメ『ViVid Strike!』のエンディングテーマに起用されました。台湾盤も発売され、国内外で注目を集めました。

楽曲の背景

2016年6月、2ndシングル発売記念イベントで3rdシングルのリリースが発表されました。その約1ヶ月後には、水瀬自身が『ViVid Strike!』のヒロイン役を務め、エンディングテーマを担当することが公表されました。ソロデビューから約1年で、初のアニメタイアップという大きなチャンスを掴んだのです。

『ViVid Strike!』は人気シリーズ『魔法少女リリカルなのは』のTVアニメ5作目。過去シリーズのテーマソングは水樹奈々や田村ゆかりが担当していましたが、本作ではヒロイン交代に伴い、水瀬いのりと小倉唯がテーマソングを担当。アニメソングに興味を持つきっかけとなった『魔法少女リリカルなのは』シリーズに、歌手として関わるという夢を叶えました。

オープニングテーマは、小倉唯が歌う「Future Strike」。水瀬は、小倉の楽曲を「燃えるような赤い炎」、自身の「Starry Wish」を「青い炎」と表現しています。

制作と音楽性

「Starry Wish」は、落ち着いたテンポと壮大なオーケストラのサウンドが特徴的な楽曲。水瀬のエモーショナルな歌声が、楽曲の魅力をさらに引き立てています。楽器数、演奏者数ともに、当時の水瀬の楽曲としては最多を記録しました。

作詞・作曲・編曲はnozomiとKOUGAが担当。KOUGAはピアノ演奏も担当しています。TVアニメ『ViVid Strike!』の世界観に寄り添うため、水瀬はアニメのシナリオを全話読んだ上でレコーディングに臨みました。ただし、キャラクターとしてではなく、「エンディングを歌う水瀬いのり」として歌うことを意識したそうです。

タイトルは、当初考えられていた「強さ」や「まっすぐさ」といったイメージから一転、「じわじわと熱さを感じる曲」という意味を込めて「Starry Wish」に決定しました。

リリースとプロモーション

初回封入特典として「特製トレカ」が封入された他、店舗別の購入特典も用意されました。また、初の台湾盤がリリースされるなど、海外での展開も積極的に行われました。

カップリング曲には、「夏の約束」と「MELODY FLAG」を収録。「夏の約束」はシチュエーションCDの主題歌、「MELODY FLAG」はラジオ番組のテーマソングとして起用されました。

プロモーションは、TVアニメ『ViVid Strike!』との連携を重視。『リスアニ！TV』への出演や、共演者である小倉唯との雑誌表紙など、メディア露出も積極的に行われました。

チャート成績と評価

オリコン週間CDランキングで8位を獲得し、当時の自己最高記録を更新。初週売上も1万枚を突破し、初の快挙を達成しました。Billboard Japan Hot Animationでも6位にランクインするなど、高い評価を得ました。

『ViVid Strike!』の西村純二監督は、楽曲を「作品の内容にすごくマッチしています」と絶賛。水瀬の歌唱力についても、「ひとつひとつの言葉を大切に歌い上げる表現力に驚かされた」「その歌唱力に息を飲んでしまう」など、各方面から高い評価が寄せられました。

アートワークとミュージック・ビデオ

ジャケット写真は、星が散らばる世界で微笑む水瀬が印象的なデザイン。ミュージック・ビデオでは、白い衣装と青い衣装の二人の水瀬が登場し、『ViVid Strike!』のヒロイン二人の関係性を表現したストーリーが展開されます。

ライブ・パフォーマンス

NHKの音楽番組で初披露された他、『ViVid Strike!』のスペシャルイベントや、自身のライブイベントなど、様々なステージで「Starry Wish」を披露。KOUGAのピアノ伴奏による特別バージョンも披露されました。

「Starry Wish」は、水瀬いのりの歌手としての可能性を広げた、記念すべき一曲と言えるでしょう。

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