Su-35 (航空機・初代)

Su-35についての詳細

Su-35（スホーイ35）は、ロシアの航空機メーカーであるスホーイが製造した多用途戦闘機で、一般に第4.5世代に分類される機体です。この機体はもともとSu-27の派生型として開発が進められ、特に西側のF-15やF-16に対抗するために設計されました。生産はスホーイ傘下のKNAAPOが担い、NATOコードネームは「フランカーE1」と指定されています。

歴史と開発

Su-35の開発は1985年に始まり、1988年には初飛行を果たしました。1992年のファーンボロー国際航空ショーで初めて一般に公開され、以降、多くの国々の関心を集めました。この開発プロジェクトは、主要に輸出を目的としており、いくつかの技術革新が施されています。

その主な特徴は、Su-27から進化した形状と性能で、特にカナード翼が装備されています。これにより航空機の操縦安定性が向上し、より高い機動性を実現しました。また、新型の大型レーダーであるN011バルスを搭載したため、機首の構造も太く改良されています。エンジンは推力を向上させるために改良され、空中での優れたパフォーマンスを保証しています。

Su-35の技術的特性

Su-35はその設計においていくつかの重要な特長を持っています。以下は主な相違点です：

• - 高度なアビオニクスシステムの搭載により、より効率的なデータ処理と状況認識を提供します。
• - エンジンはより高出力のAL-35Fターボファンエンジンに換装され、信頼性と推力が大幅に向上しました。
• - カナード翼の導入により、高い迎角での飛行時の安定性が強化されました。
• - 機体全体の設計には複合材料が使用され、軽量化が図られています。

また、オプションで搭載できる燃料タンクの改良により、長距離飛行が可能となり、空中給油装置を装備することでさらなる航続距離の延長も実現しています。

武装と運用

Su-35はその用途の広さから、空対空だけでなく、空対地や空対艦攻撃もこなすことができるマルチロール機です。最大12基のハードポイントを持ち、ペイロードは8トンに達します。これにより、各種ミサイルや爆弾を搭載可能です。特に、R-27や新世代のR-77ミサイルに対応しており、先進的な航空戦闘への対応能力を高めています。

各バリエーション

Su-35は複数のバリエーションが存在し、例えばSu-37はさらに発展した型であり、高度な制御システムを搭載し、多くの試験を行いましたが、開発が中止されました。また、Su-35UBは複座型で、訓練や作戦運用に適した設計です。

運用実績と販売

Su-35は、ロシア軍においても一定の運用実績がありますが、多くは博物館に保管されたり、退役して他国に販売されることが多いです。特に、オーストラリアや韓国、中国に提案が行われましたが、多くは他の戦闘機に取って代わられています。特に中国に関しては、初期に共同生産の計画があったものの、政治的な理由から実現には至りませんでした。

性能とスペック

• - 長さ: 22.00m
• - 全幅: 15.15m
• - 最大速度: 2,450km/h（マッハ2）
• - 航続距離: 約4,000km
• - 最大運用高度: 18,000m
• - エンジン: AL-35Fターボファンエンジン×2（推力125.52kN）

このように、Su-35はその先進的な技術と多様な機能により、現代の空中戦において高い戦闘能力を発揮することができる戦闘機です。

もう一度検索